平和堂ニュース|2017年2月期連結は売上高4376億円と増収も為替差損で減益

(株)平和堂の2017年2月期決算が発表された。
連結会計では営業収益は4375億8700万円と前年同期比0.1%増だったものの、営業利益153億4400万円(3.1%減)、経常利益156億4300万円(6.1%減)、純利益は92億1600万円(3.7%減)の増収減益となった。
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ただし平和堂単体の成績は、営業収益3734億4700万円(3.0%増)、営業利益121億2200万円(3.7%増)、経常利益132億8400万円(1.1%増)、純利益80億7300万円(1.1%)と増益増収。進化著しい「フレンドマート」のフォーマットでスーパーマーケットを強化し、期待通りの好調さを維持した。また滋賀県でスーパーマーケットを展開する(株)丸善も、店舗の改装効果による売上高増と管理ロスの削減で増収・増益。

一方、減益の理由は、第1に中国湖南省で小売事業を展開する「平和堂(中国)有限公司」。為替変動による差益損の影響や中国経済の成長減速により、減収・減益となった。
また、書籍、CD・DVD、ゲームの販売、そしてCD・DVD、コミックのレンタル業を展開する(株)ダイレクト・ショップが、TSUTAYA3店舗の営業譲渡を実施して損益の改善を図ったが、主力販売品目の低下に歯止めが掛けられず、減収・減益の最終赤字。つまり出版・CDなど産業自体の低迷に、連結決算の足を引っ張られた。

平和堂の商品別売上高は衣料品353億8000万円(3.0%減)、住居関連品392億3300万円(1.2%減)と、非食品が厳しかったが、食料品が2603億3100万円の5.3%増と大きく伸ばし、他の商品領域をカバーした。
また、4月にフレンドマートくずは店(直営面積996㎡、大阪府枚方市)、商業施設ニトリモール枚方内に出店したフレンドマートニトリモール枚方店(直営面積1950㎡ 、大阪府枚方市)、6月には、商業施設かみしんプラザ内に出店したフレンドマートかみしんプラザ店(直営面積1818㎡、大阪府大阪市)、11月にフレンドマート長浜平方店(直営面積1453㎡、滋賀県長浜市)の4店舗を開設。すべてスーパーマーケット業態の新店開発で、ドミナントエリアを強化した。

既存店改装、食料品売場の改装を12店舗実施。また、衣料品・住居関連品売場では3店舗を改装している。商圏の特性に合わせた品揃えの強化や老朽化した什器の入れ替えなど、店舗の活性化を図った。

 

一方、関連事業では、惣菜、弁当および生鮮品の製造加工業を展開する(株)ベストーネは、新商品の販売拡大と製造経費の削減により、増収・増益。ビル管理事業の(株)ナショナルメンテナンスは、人件費や原価経費の増加により増収・減益。
外食事業を展開する(株)ファイブスターは、新規出店の効果により増収となるも、人件費・広告宣伝費の増加で減益となった。

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創業60周年を迎え、平和堂は“60周年を機に感謝と共に 明るい挨拶 周りを巻き込み新たな挑戦!”の年度スローガンを掲げる。社員一人ひとりがお客さま目線に立った「おもてなし」や他社との「差異化」を図った商品、売場の実現を目指す。

新規出店は、9月にフレンドマート大津なかまち店(滋賀県大津市)を予定する。また既存店改装は、食料品売場15店舗、衣料品・住居関連品売場7店舗を計画。
60周年の2018年2月期は、夏原平和会長兼CEO、平松正嗣社長兼COOの新体制で、グループの営業収益4440億円(1.5%増)、営業利益157億円(2.3%増)、経常利益165億円(5.5%増)、純利益97億円(5.2%増)を目指していく。

 

検索ワード:平和堂 決算 平成28年 2017年 夏原平和 平松正嗣

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