イオンnews|第3Q過去最高営業収益6兆円超/損益改善進んで経常利益24%増

イオン(株)の2018年2月期第3四半期決算が発表された。

連結業績は、営業収益が1.7%増の6兆2065億7100万円と過去最高を更新した。
営業利益は1027億9800万円(前年同期比20.4%増)、経常利益1051億0600万円(23.6%増)。営業収益営業利益率、同経常利益率ともに1.7%と、前年同期より0.3ポイントのアップ。

四半期純損失は44億0400万円だが、前年同期より128億5100万円改善している。

全セグメントの中で最大の損益改善となったのがGMS(総合スーパー)事業だ。ドラッグ・ファーマシー事業、総合金融事業、ディベロッパー事業ならびに国際事業も、前年同期と比べて、増益を果たした。

「イオングループ中期経営計画(2017年度~2019年度)」が2017年4月に発表され、主要な取組みとして第1に「既存事業の収益構造改革(イオンリテール、ダイエーの収益構造改革)」、第2に「新たな成長に向けたグループ構造改革(グループ事業構造の改革、事業基盤の刷新)」が掲げられ、初年度に当たる本年度はそれに向けた取り組みが行われた。

PB「トップバリュ」のグループ売上高は5434億円で前年同期より0.8%のアップ。

セグメント別で見ていく。

収益改善を進めたGMS事業は、営業収益が対前年同期比100.3%の2兆2684億7700万円。営業損失は215億9700万円だが、前年同期より163億0500万円改善している。

(株)ダイエーからの承継店舗やイオンリテール(株)の継続的な損益改善が進み、増収と利益改善がなされ、連結業績に寄与した。ただし既存店売上高は前年同期比98.9%と100%に届いていない。しかし、これでも第2四半期時点より0.6ポイント上回った。

また粗利益率の改善に加えて、販促費用の効率化など経費削減の取り組みが奏功し、営業損益は前年同期差で74億6400万円改善している。

中核のイオンリテールは営業収益が前年同期より0.2ポイントアップして1兆6137億7000万円。営業損失は147億3800万円だが、前年に比べ74億6400万円の改善。経常損失139億4200万円(91億5800万円改善)、四半期純損失121億7700万円(64億4600万円改善)。

イオン北海道(株)は、まいばすけっと事業、ネットスーパー事業が対前年同期比で2桁伸長。売上高は過去最高を更新して、前年同期比101.2%の1359億5200万円だった。営業利益51億3700万円、経常利益51億4700万円、純利益45億5800万円と収益も大きく改善している。

イオン九州(株)は営業収益1707億4800万円(98.0%)。営業損失は前年同期より1300万円改善し、16億9200万円(前年同期は17億0600万円の損失)、経常損失も3億7600万円改善し、11億84百万円(前年同期は15億6000万円の損失)。純損失は9億6200万円(前年同期は4億9300万円の損失)と損失が増えたが、前年同期に計上した固定資産の譲渡に伴う特別利益13億8500万円の影響を除くと、改善している。

スーパーマーケット事業は、営業収益2兆4172億9200万円(100.4%)。ダイエーは、創業60周年を迎えた9月に、「えっ!安い値!」を過去最大となる約1300品目に拡大するなど、「EDSLP(エブリデー・セイム・ロー・プライス)」を進めた。経費削減もあり、前年同期差で約15億円の営業損益改善となった。

ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(株)は、営業収益5141億5900万円(0.8%増)。スーパーマーケット事業に含まれているコンビニエンスストアのミニストップ(株)は営業収益1582億5000万円(5.4%増)。

マックスバリュ各社をはじめとするスーパーマーケット企業決算については、改めてスーパー流通ニュースで報じる。

ドラッグ・ファーマシー事業は、営業収益5155億2700万円(110.7%)、営業利益187億7000万円(120.0%)。ウエルシアホールディングス(株)は、調剤併設店舗の強化(11月末現在1111店舗)によって調剤売上高が伸長。また24時間営業店舗の拡大から増収増益と好調に推移している。

さらに9月1日に、東北地方を地盤とする(株)丸大サクラヰ薬局の株式を取得して子会社化し、11月末現在、店舗数は1666店舗(海外含む)となった。

イオンフィナンシャルサービス(株)と(株)イオン銀行の総合金融事業は、営業収益2942億8300万円(108.3%)、営業利益441億円(106.5%)と、引き続き収益力が高い。

ディベロッパー事業は、営業収益2472億7500万円(106.3%)、営業利益344億2200万円(111.8%)でこちらも堅調。

「究極のローカライズ」企画といった地域密着の営業施策が奏功し、来店客数・専門店売上げとも前年同期を上回った。なかでも成長ドライバーとして位置づけられている海外事業は、前年度までにオープンした19SC中13SCが黒字化した。

サービス・専門店事業は、営業収益5812億8800万円(101.1%)、営業利益166億8700万円(83.0%) 。これはイオンディライト(株)や(株)イオンファンタジーが属する事業領域。

アジアシフトを掲げるなかで、国際事業は、営業収益3068億6100万円(102.9%)、営業損失28億5800万円(前年同期より38億4000万円の改善)。イオンマレーシアではドラッグストア「AEON Wellness」の展開店舗数が50店舗を超えた。イオンベトナムは、スーパーマーケットが好調。さらに中国市場のGMS店舗は53店舗となった。不振店舗を閉鎖し、既存店舗に経営資源を集中した結果、大幅な増益となり、黒字転換を果たしている。

足を引っ張っていたGMS事業は第2四半期、第3四半期ともに収益改善が着実に進んでいる。

しかし2017年12月12日に行われたイオンの2020年度までの中期経営計画発表では岡田社長は新たなシフトを発表している(その詳細と分析は、月刊『商人舎』1月号で「岡田元也の真意」と題してまとめてある)。

その中の一つ、「地域(リージョナル)シフト」ではGMSとスーパーマーケットの食品事業の再編、さらにGMS事業の衣料・住関の専門事業会社化が打ち出された。昨対比の収益改善では流通の厳しい変化に追いついていけない。その危機意識からの大胆なイオン改革が進められようとしている。

検索ワード: イオン 2018年2月期 イオンリテール ダイエー ウェルシア トップバリュ

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