イオン、ダイエー株式の公開買い付け始める

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イオン株式会社から、株式会社商人舎に、
21枚のファックスが届いた。

7月24日16:06。

「株式会社ダイエー株券等に対する公開買付けの実施に関するお知らせ」

公正取引委員会による企業結合審査の結果、
排除措置命令を行わない旨の通知があり、
7月25日から8月21日までの期間に、
普通株式、甲種類株式それぞれ1株につき270円で買い付ける。

今年2月28日段階のダイエーの株主構成は、
イオンが
19.85%を保有して筆頭株主、
丸紅が18.41%、丸紅リテールインベストメントが10.87%を、
それぞれ所有して、第2位、第3位の株主だった。

4月23日に、丸紅リテールインベストメントが全株を丸紅に譲渡し、
筆頭株主は29.34%保有の丸紅に代わっていたが、
イオンはその丸紅から24.34%を取得する。
丸紅は24.34%について公開買い付けに応募することで合意している。

丸紅は残りの5.00%を保有して、株主の立場を一応確保する。

この結果、イオンは44.23%を所有する圧倒的筆頭株主となって、
ダイエーを完全子会社化する。

イオンのリリースには、こうある。
「平成26年2月期を最終年度とする3ヶ年中期計画への対応として、
新たな成長ステージに向けたグループ構造改革に取り組み、
ブランド認知度の向上及び地域に根ざし、
地域のお客様に支持される地域密着経営の深耕を推進しております」

そのために、
GMS事業構造改革の第2フェーズを加速する。

ダイエーの子会社化は、
イオンの「大都市シフト」の一環であり、
首都圏を中心とした大都市におけるグループのシェア拡大を目的としている。

このシェア拡大のなかで、
丸紅、イオン、ダイエー三者で取り組んだ段階を超えた、
ダイエーの再生も可能であると、見解を表明している。

 

買付代金は、約403億5000万円弱の予定。

今年2月期のダイエー売上高は、
7728億0900万円。

企業の買い物としては「安」くて「価値」がある。

しかしダイエーのポテンシャリティを活かせねば、
安い買い物とはならない。

イオンにとっても正念場がやってきた。

 

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