大手コンビニチェーン12月は客単価アップで客数減、既存店売上げはマイナス

主要コンビニチェーンの12月の売上速報値が出揃った。

ただし、コンビニ1位のセブン-イレブンは11月度までの決算発表だけ。それは最後に。

 

初めに12月度の主要各社の数値は以下の通り。数値は対前年同月比。

企業名 総店舗数 全店売上高 既存店平均日範 既存店客数 既存店客単価
ローソン 12,119 99.8 98.5 97.7 100.9
ファミリーマート 10,363 107.1 98.9 98.7 99.8
サークルKサンクス 6,340 105.1 98.1 95.3 103.0
ミニストップ 2,143 93.7 97.1 95.0 102.2

 

 

 ローソン

まずコンビニ2位のローソン。
ローソン(ただし、ローソン沖縄とローソン南九州を除く)、ナチュラルローソン、ローソンマート/ローソンストア100の12月度の実績だ。

全店総取扱高173億7600万円、前年比99.8%。
既存店売上高前年比98.5%、全店平均日販52万4000円。
既存店の客数は796人で97.7%、客単価608円で前年比100.9%。
客数の前年割れが続く。
ちなみにローソンマート/ローソンストア100事業の数値を除いた国内ローソン事業は、既存店売上高前年比は98.8%。ローソンマート/ローソンストア100事業は、既存店売上高前年比が96.0%(客数94.3%、客単価101.9%)。

オリジナル・ファストフード惣菜、MACHI café の販売などが好調で、カウンターファストフードの売上げは前年を大きく上回っている。また、夕方から夜間帯の販促施策が奏功し、オリジナル商品を中心に日配食品の売上げも前年を大きくクリア。たばこ販売の減少が、既存店売上高前年比を約1.5%ポイント強押し下げる要因となっている。
ローソングループ国内総店舗数1 万2,119店のうち、ナチュラルローソンが115店、ローソンマート/ローソンストア100事業が1,156店。

ファミリーマート

全店売上高は107.1%、ただし既存店売上げはマイナス1.1%。タバコの売上減少がその要因。しかし客数も客単価ともに100%をクリアせず。
12月は主力商品「プレミアムチキン」のセット引き、カウンターコーヒー「FAMIMA CAFÉ」が売上げに貢献し、中食は堅調に推移。平型アイスケースの導入によるアイスクリームや冷凍食品の品揃えを拡大。個店ごとのマーケットおよび客層に合わせた売場構築を着実に推し進めるも、全国的な低温で飲料も前年実績には届かなかった。

 

サークルKサンクス

高付加価値の「こだわりチキン」などフライドチキンの拡販に取り組んだほか、「2015 HAPPYフェア」を開催。フライヤー商材、「淹れたてコーヒー」や揚げたてパック惣菜「ごちそうデリカ」など、カウンター商材は好調に推移。一方、たばこ売上げが既存店売上げをマイナス1.5%程度を押し下げた。

店舗のミニスーパー化を目指した品揃えによって、加工食品や調味料などの一般加工食品が売上げを伸ばした。惣菜、日配品が引き続き伸長。

サービスは、ギフトカードが伸長したことにより前年を大きく上回りました。

12月1日には、エリアフランチャイザーであるサークルケイ四国(株)の株式を取得し、完全子会社化。同じく子会社のサンクス西四国(株)との事業連携を図るとともに、将来的には両社の合併およびブランド統合を検討し、四国エリアの強化を図る。

 

ミニストップ

既存店1店1日当りの売上高前年同月比はCVS部門97.4%、店内加工FF部門94.6%、全体(店内加工FF+CVS)は97.1%。
加盟店含むチェーン全店売上高の前年同月比は93.7%。
ミニストップはなかなか厳しい結果となった。

商品別では店内加工ファストフード部門はチキン類や串もの類が前年を越える売上げとなったが部門全体では昨年をクリアせず。コンビニエンスストア部門部門は、温麺やスープなどの冬型商材を伸ばしたデリカ部門が昨年の売上げをクリア。デイリー商品が好調に推移している。タバコ、雑誌、飲料は引き続き減少傾向。タバコの影響は、マイナス1%ほど。
店舗数は2,143店で、そのうち、れこっず2店、cisca1店。

 

各社に共通しているのは
①クリスマス商戦だった12月はチキン惣菜が売れた
②淹れたてコーヒーが引き続き好調でカウンター商材の売上げが貢献している
③たばこ売上げの減少が1%ほどのマイナス要因となっている

共通する課題は客数の減少。

 

セブン-イレブン

 

最後にセブン-イレブン・ジャパンの第3四半期(2014年3月~11月)の業績。

総店舗数 全店売上高 既存店売上高 既存店客数 既存店客単価
17,177 106.1 102.4 100.9 101.5

 

すべての数値がプラス。
商品別にみると、加工食品105.3%、ファスト・フード111.0%、日配食品106.1%、非食品102.5%とすべてで伸長。
ただし、全店平均日販は66万2000円で昨年同期比9000円のダウン。

 

セブン-イレブンは客数が前年をクリアしたとはいえ、微増。
客数をいかに増やすか。
しかし、これは小売業の共通の命題でもある。

 

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