6月はスーパーマーケットがプラス1.1%、コンビニはプラス0.6%でともに売上げ微増

毎月お届けしている業態別の月度別販売統計。
6月の結果が各協会から続々と発表されている。

  スーパーマーケット 

スーパーマーケットの6月の販売実績から報告する。スーパーマーケットの数値は、日本スーパーマーケット協会(JSA)、オール日本スーパーマーケット協会(AJS)、新日本スーパーマーケット協会(NSAJ)の3協会の統計。

さて、6月実績の速報数値を発表。

総売上高は、8410億5367万円(既存店総売上高8155億7700万円)で、既存店前年同月比プラス1.1%となった。さらに内訳は以下の通り。

  食品合計 7345億3870万円 プラス1.5%
   生鮮3部門合計 2763億8273万円 プラス3.2%
      青果 1142億8241万円 プラス5.8%
      水産 720億5578万円 プラス0.9%
      畜産 900億4455万円 プラス1.9%
    惣菜 789億7240万円 プラス2.3%
    日配 1577億9286万円 プラス0.7%
    一般食品 2213億9070万円 マイナス0.3%
  非食品 753億4998万円 マイナス1.8%
  その他 311億6500万円 マイナス2.1%

集計パネル企業数は275社、店舗数は7425店で1店舗の平均月商は、1億1327万円。総売場面積は1262万4442㎡、売場1㎡あたりの売上高は6.7万円となった。

発表はオール日本スーパーマーケット協会専務理事の松本光雄さん。

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「5月の昨対プラス5.2%と比較すると、今月はプラス1.1%にとどまり、売上高においては足踏み状態。各社から寄せられた報告によると、考えられる大きな要因は天候不順。前年と比較して、雨の非常に多い1カ月だった。6月上旬は全国的に、また九州南部に至っては、月間を通じて雨が多かった。気温も例年より1~2℃低く、売上げに大きな影響を及ぼした」

「もう一つの要因は、日曜日が昨年より一日少なかったこと。これだけで売上げに1%前後の影響が出てくる企業もある」

「6月も生鮮3品に支えられたひと月だった。生鮮3部門合計がプラス3.2%で、とりわけ青果はプラス5.8%と今月も大幅プラス。『相場高が売上げを牽引した』と回答した企業が多い。しかし『牛肉の相場が高く、売価も上がったことで(購買につながらず)、売上げに結びつかなかった』と回答した企業も複数見受けられた。つまり、この相場高が必ずしもプラスに働くとは限らず、良い面と悪い面、両方に振れだしている。過去1年間売上げに貢献してきた畜産だが、今後は相場高にばかり頼ってはいけないだろう」

「商品別では先月プラスだった一般食品、非食品がマイナスに転じてしまった。とくに天候・気温の影響を大きく受ける飲料や乾麺、ビール、アイスクリームなどの涼味食材が不振だった」

「6月のイベントとして一番大きな仕掛けが行われたのは父の日。輸入ビールやワイン、話題商品などを父の日に合わせて限定提案し、販促強化した企業が多く、このような企業は総じて父の日関連の企画催事は好調に推移した。単純には言えないが、全体的に落ち込んだ6月だったが、店全体で提案力のあった店舗が、安定した売上げを稼ぎ、他を一歩リードしたようだ」

 コンビニ 

次にコンビニエンスストアの6月実績。調査対象は日本フランチャイズチェーン協会の正会員である、コンビニエンスストア本部10社。(株)ココストア、(株)サークルKサンクス、(株)スリーエフ、(株)セイコーマート、(株)セブン-イレブン・ジャパン、(株)ファミリーマート、(株)ポプラ、ミニストップ(株)、山崎製パン(株)デイリーヤマザキ事業統括本部、そして(株)ローソン。

店舗売上高は全店ベースで8417億2300万円、前年同月比は28カ月連続増のプラス4.4%。既存店では7674億6900万円でプラス0.6%と微増。3カ月連続の既存店プラスとなった。

総店舗数は5万2650店で4.0%2049店の増加。

来店客数は全店では51カ月連続で昨対プラスを記録し続けているものの、既存店では6月の雨によって客足が遠のき、5カ月ぶりにマイナスに転じてしまった。総客数は14億0725万2000。総務省統計局発表の7月1日人口推計概算によると、日本の人口は1億2695万人。つまり、単純計算、すべての日本人が毎月10回以上コンビニを訪れているということになる。もちろん、この送客数はコンビニ10社のみだから、実際の来店客数はさらに多い。

平均客単価は全店で598円、既存店で590円と大きな差はなく、いずれも3カ月連続のプラスとなった。

商品構成比としては、日配食品が35.6%、加工食品が27.1%、非食品が31.5%、サービスが5.8%となっている。

さらに部門別の昨対。主力のカウンター商材や弁当などの日配がプラス2.2%。菓子や飲料などの加工食品がマイナス1.2%。コンビニにとって日配とともにもう一つの柱となるのがタバコを含む非食品。これはマイナス2.3%と伸びず。一方、サービスがプラス17.0%と大幅に増加した。

 

天候に左右されたスーパーマーケットとコンビニは、6月はともに微増。
明日は百貨店と総合スーパーの6月動向を報告するが、こちらは天候要因をもろに受ける。果たしてどうか?

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