【1月家計調査】消費支出前年同月比実質は3.1%の減少

総務省統計局より1月の家計調査(二人以上の世帯)速報が発表された。

総務省統計局は、全国約,700万世帯の中から、約9000世帯を抽出して、家計の収入・支出、貯蓄・負債などを毎月調査している。二人以上の世帯には、「勤労者世帯」「無職世帯」のほか世帯主が個人経営者、法人経営者、自由業者などの世帯が含まれる。

下記の表は総務省統計局に掲載されている参考資料だが、二人以上の世帯のうち、勤労者世帯が
50%と半分を占めている。次に無職世帯が32.9%で個人営業などの世帯が17.1%となっている。

20160302_dairy_01

20160302_dairy_02
家計調査結果(総務省統計局)出典

 

二人以上の世帯の1月の消費支出は28万0973円。2015年1月は28万98470円だから、
 前年同月比 で3.1%の減少、前月比(季節調整値、以下同じ) では 実質0.6%の減少となった。
 名目も3.1%の減少。

住居等を除いた数字をみると、1世帯当たり23万7540円。前年同月比実質2.8%の減少となり、
前月比は 実質0.2%の減少だった。名目では2.8%の減少だった。

*名目とは、そのままの値であり、実質とは、物価変動の影響を除いた値のこと。

また二人以上の世帯のうち勤労者世帯の消費支出は31万2331円、前年同月比2.6%の減少。また無職世帯は23万6455円で2.2%の減少となった。

いずれの世帯もマイナス。1月前半が暖冬で、冬物需要が落ち込んだことが表れた結果となった。

消費支出とその内訳はこちら

食料 6万8857円    外食、調理食品など
住居 1万3335円   設備修繕・維持
光熱・水道 2万5774円   電気代、ガス代など
家具・家事用品 9312円   室内装備・装飾品、家庭用耐久財など
保健医療 1万2894円   保健医療サービス
交通・通信 3万8985円   自動車等関係費、通信など
教育 9570円   授業料等、補習教育
教養娯楽 2万4625円   教養娯楽サービス、教養娯楽用耐久財など
その他消費支出 6万5289円   こづかい、交際費など

 

1月は、消費支出額28万0973円のうち、食料の支出額は6万8857円。2015月の支出額は6万5803円。食料品の支出は4.6%の伸び。

その内訳は、穀類5626円、魚介類6059円、肉類7315円、乳卵類3492円、野菜・海藻7879円、
果物2537円、油脂・調味料3337円、菓子類5178円、調理食品8874円、飲料3566円、
酒類2689円、外食1万2304円。
この外食支出は昨年が1万1596円だったから、前年比6.1%の伸び。暖冬のため外出しやすくかったことが伸長の要因と推測できる。

暖冬により伸びた品目、縮んだ品目。明暗が分かれている。

1月の消費支出の対前年同月実質増減率に寄与した中分類項目及び品目は以下の通り。
まずは減少したものから。

減少項目 ( 実質寄与度)
設備修繕・維持 (▲0.99) 設備器具、外壁・塀等工事費
電気代 (▲0.67)
交際費 (▲0.39)  贈与金、住宅関係負担費
諸雑費 (▲0.38)  葬儀関係費、腕時計
ガス代(▲0.31)  都市ガス、プロパンガス
洋服 (▲0.21)  婦人用コート、婦人用上着
授業料等(▲0.18)  幼児教育費用、私立高校
教養娯楽サービス(▲0.14)  国内パック旅行費、スポーツクラブ使用料

増加項目
自動車等関係費(0.39)  自動車購入、自動車等部品
保健医療サービス(0.27)  他の入院料(出産以外の入院料) 歯科診療代
外食(0.18)  洋食、焼肉

下記エクセル表で詳細をみると今、何が消費されているかが見えてくる。
自社、自店の1月の販売結果と比較・参考にしてもらいたい。


⇒第1表 主要家計指標-二人以上の世帯

⇒第2表  1世帯当たり1か月間の収入と支出  -二人以上の世帯

⇒第1-1表 都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり1か月間の収入と支出(二人以上の世帯)
            
⇒第4-1表 都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たりの支出金額,購入数量及び平均価格 (二人以上の世帯)          
                                
*上記の総務省の表は商人舎magazineのDATABASEにも掲載中。

検索ワード : 総務省統計局  1月  家計調査  二人以上世帯  消費支出

関連カテゴリー

統計 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧