9月外食産業統計|ディナーレストラン牽引し売上高3.3%/13カ月連続増

一般社団法人日本フードサービス協会(JF)は、9月の外食産業市場動向調査を発表した。この調査は、新規店も含めた全店を対象としていて、フードサービスの全業態を網羅している。

9月の回答事業者は187社で店舗は3万6077店。
8月に比べると事業社数は7社、店舗数は129店減少している。店舗数はファストフードが1万9530店で全体の約54%と半数以上を占める。2番目はファミリーレストランで9708店の27%。あわせて8割を超えるこの2業態が外食産業の動向を左右している。

[9月度有効回収の事業社数]

全体概況
売上高は3.3%増で13カ月連続で前年同月を上回った。客数1.5%、客単価1.7%、店舗数0.6%とすべてプラス。9月の外食産業の業態別の動向を、前年比売上高伸び率順に挙げると、ディナーレストラン5.5%、ファストフード4.1%、ファミリーレストラン2.6%、喫茶1.7%、パブ・ビアホール0.7%、居酒屋▲1.1%。その他は4.2%増だった。

9月は、期間限定フェアやキャンペーンの効果から全業態が好調に推移した。とくにディナーレストランとファストフードは伸び率も高かった。居酒屋は、店舗そのものの減少が続いていることで、唯一マイナスとなった。

業態別概況
<ファストフード業態>
店舗数は0.8%の増加。売上高4.1%、客数2.1%、客単価2.0%と前年同月を上回っている。
カテゴリー別に見ると、洋風5.9%、和風2.8%、麺類6.2%、持ち帰り米飯・回転寿司▲0.1%、その他1.0%。

伸び率の一番高かった麺類は、企業グループ内での異業種共通割引キャンペーン効果によって客数が5.4%と大きく伸びて売上げ増につながった。洋風はご当地キャンペーンや季節メニュー、和風はご飯メニューや定食類が好調に推移した。持ち帰り米飯・回転寿司は店舗減が影響し、マイナスとなった。

<ファミリーレストラン業態>
売上高2.6%、客数0.4%、客単価2.2%のプラス。店舗数も1.0%と増加した。
洋風1.7%、和風▲1.3%、中華3.3%、焼き肉11.7%。

焼肉は、フェアや特売の集客が好調だった上、根強い焼肉ブームに支えられ二桁増となった。和風は、宴会客などで単価アップするも、店舗減からマイナス。

<パブ・居酒屋業態>
パブ・ビアホールは、売上高0.7%、客数3.2%、客単価▲2.4%。店舗数が1.8%増。キャンペーンなどの集客努力で客数がアップしたが、客単価の減少で売上高は微増にとどまった。

居酒屋は客単価は0.2%とプラスだったが、店舗数▲4.3%、客数▲1.3%で、売上高は▲1.1%となった。

<ディナーレストラン業態>
店舗数は0.7%増加。売上高5.5%、客数4.0%、客単価1.4%とすべてプラス。
台風により客足に影響が出た店舗もあったが、全体的には客数も4.0%と大きく増加し、好調だった。

<喫茶業態>
売上高1.7%、客数0.3%、客単価1.4%プラス。店舗数も1.0%増加した。
国産食材をアピールした季節限定メニューが牽引した。

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