11月外食産業統計|売上高3.9%増/天候良好で居酒屋以外客数伸ばす

一般社団法人日本フードサービス協会(JF)は、11月の「外食産業市場動向調査」を報告している。この調査は、新規店舗も含めた全店を対象としていて、フードサービスの全業態を網羅する。

11月の回答事業者は191社で店舗数は3万6428店。10月に比べると事業社数は8社、店舗数は707店増加した。店舗数はファストフードが1万9715店で全体の約54%を占める。2番目はファミリーレストランで9868店の27%。合わせて8割を超えるこの2業態の動向が、外食産業に大きな影響を及ぼす。

[11月度有効回収の事業社数]

全体概況
売上高は3.9%、客数は1.0%、客単価2.8%、店舗数0.7%とすべて前年を上回った。11月は、穏やかな天候の地域が多かったことで客数は増加した。雨天日数は大阪府は1日、東京は前年より8日も少なかった。気温は前年並みだった。

11月の外食産業の業態別の動向を、前年比売上高伸び率順に挙げると、プラスは、ディナーレストラン5.3%、ファストフード4.4%、パブ・ビアホール3.5%、喫茶3.4%、ファミリーレストラン3.3%、その他が5.1%。唯一居酒屋だけが▲0.4%だった。

業態別概況
<ファストフード業態>
売上高4.4%の伸びで、客数0.3%、客単価4.1%。店舗数も0.6%増。
カテゴリー別で見ると、洋風7.7%、和風4.1%、麺類5.0%、持ち帰り米飯・回転寿司1.5%がプラス。その他だけが▲8.6%となった。

洋風は期間限定メニューが好調。和風は気温が低かったことで鍋など温かいメニューが売上げを伸ばした。麺類は、店舗数が3.5%増加していることに加え、フェア品も人気だった。持ち帰り米飯・回転寿司は店舗数、客数は減少したものの、高額商品が増えている回転寿司の客単価上昇により、売上高は前年を上回った。

<ファミリーレストラン業態>
売上高は3.3%増で、客数0.7%、客単価2.6%と前年を上回った。店舗数は1.1%増。
洋風2.0%、和風1.4%、中華4.0%、そして焼き肉は11.6%。和風は、季節限定フェア効果で8カ月ぶりに増収。二桁増の焼き肉は、12カ月連続で前年を上回っている。

<パブ・居酒屋業態>
パブ・ビアホールは、天候の安定により客数が5.2%と大幅な増加。客単価は▲1.6%だったが、売上高は3.5%の伸びとなった。
居酒屋は店舗減▲3.6%が響き、客数▲0.6%。客単価はアップしたものの、売上高は▲0.4%とわずかに減少した。

<ディナーレストラン業態>
店舗数は売上高5.3%増。都心部の会社による需要の伸びで、客数が5.2%増加し好調だった。

<喫茶業態>
客数が1.4%、客単価2.0%プラス。店舗数も2.0%増えたことで売上高は3.4%プラスとなった。国産食材を使用したジュースや新商品が売上げに貢献した。

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