ナチュラルローソン全国3000店展開へ

ローソンが健康志向のポジショニングを強化する。

 

今日7日の日本経済新聞電子版によると、ローソンは今後5年間でヘルスケア強化型店舗である「ナチュラルローソン」を3000店に拡大する。

 

ナチュラルローソンは首都圏のオフィス街や住宅街に出店しており、2013年2月末の店舗数は110店(うちFC店が69店舗)。働く女性や健康志向の消費者をターゲットとし、「美しく健康で快適な」ライフスタイルを提案するフォーマットとして2001年から出店を開始している。

 

ローソンは大阪、名古屋などの首都圏以外の大都市にナチュラルローソンの店舗網を拡げ、現在約1万店あるローソン店舗の転換も進める。5年後には国内全店の2~3割をナチュラルローソンにする計画だ。

 

ちなみに、国内総店舗数に占めるローソンの各フォーマットの店舗数の割合は、ローソンが88.0%、ナチュラルローソンが1.0%、ローソンストア100が11.0%(2013年2月末現在)。ナチュラルローソンの店舗数拡大で、5年後のフォーマット別の構成割合はローソンが60%、ナチュラルローソンが30%、ローソンストア100が10%といった具合になる見込み。

 

総店舗数の10%を占めるローソンストア100は、主婦・シニアを意識した生鮮食品中心の品揃えを特長とするコンビニ。「適量・小分け」「シンプルプライス」「お買い得感」をコンセプトする「生鮮コンビニエンスストア」という位置づけ。大都市圏の住宅地や駅前立地に出店していて、2013年2月末の店舗数は1224店舗(うちFC店が495店舗)。

 

一方、ナチュラルローソンはヘルスケア機能の強化を図っていて、グループ内の他の店舗フォーマットやネット販売向けに、女性向け商品や健康志向商品の開発も積極的に行っている。このナチュラルローソンの開発成果を通常のローソン店舗にも活かす計画で、低糖質のパンや減塩の弁当などをローソン店舗で拡充する。16年度に食品の25%にあたる約600品を健康志向の商品に切り替える。年間売上目標は3000億円。

 

したがって、トータルにローソンを眺めてみると、「健康」「生鮮」がポジショニングの軸となる。その実験店舗が5月に東京都大田区にオープンした健康志向の旗艦店「ローソン久が原一丁目店」。ナチュラルローソンやローソンストア100のノウハウを活かした商品を取り揃え、薬剤師の相談サービスや業務用の体組成計を設置するなど健康を意識した店づくりをしている。

 

コンビニ市場の飽和が見える中、標準店舗の拡大によるこれまでとは一線を画した競争状況が現れはじめている。つまりコンビニ業態が細分化され、フォーマットの時代を迎えている。少なくともローソンはそのフォーマット時代への「解」を持っていて、マルチ・フォーマット戦略を展開している。ナチュラルローソンはその橋頭堡の役割を演じることになる。

 

 

検索キーワード: ローソン ナチュラルローソン ローソンストア100 健康

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