「ららぽーと富士見」ヤオコーを始め293店舗を揃え、4月10日グランドオープン

三井不動産は今週10日金曜日に、埼玉県富士見市に大型商業施設「三井ショッピングパーク ららぽーと富士見」をグランンドオープンさせる。6日から9日までがプレオープンで、報道向けには昨日6日に詳細を公表、施設を公開した。


場所は、東武東上線「鶴瀬」駅から北東へ約1.5kmの田園地帯で国道254号バイパス沿いに位置する。鶴瀬駅からは、直線道路で結ばれ、駅からは公共バスが運行する。川越や志木朝霞方面、大宮方面からは国道254号と463号によってアクセスも良い。周辺は住宅地化が進み、ベッドタウンとして発展中だ。

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商業施設は鉄骨造4階建てで、 延床面積は約18万5000㎡(約5万6000坪)、3階までを占める店舗部分の面積は約8万㎡(約2万4000坪)となる。総店舗数は293店舗。駐車台数は約4600台。ららぽーと施設としては3番目の規模となる。初年度売上げ目標は450~500億円。

 

ららぽーと富士見の基本コンセプトは、「人・モノ・文化が交差する新拠点~CROSS PARK~」。
従来の「人が集まる」から、空間、コミュニティ、体験、ショッピングを通して「人が交流する」ショッピングセンターを目指す。

特長は4つ。
第1は「気分まで良くなるショッピング」を実現する緑あふれる空間づくり。
約8700㎡の公園、ららぽーと最大となる緑化面積(約4万2000㎡)、緑豊かな3層吹き抜けのフードコートなどを設けた。

第2は、地域を盛り上げ、地域とともに歩むコミュニティづくり。
地元「JAいるま野」直営店が入居している。そのうえ、東京農業大学・富士見市・JAいるま野・地元生産農家と連携した近隣農地での「収穫体験」などを通じて地産地消、食育活動を支援する。さらに 認可保育所やクリニックモールなどを誘致。

第3は、多くの世代が楽しめるエンターテインメント機能。
子どもたちが楽しく遊びながら学べるキッズコーナーや、大人も楽しめるバーベキュー場やフットサルコートなどを設置。

第4は、「Shopping is Entertainment」を実現する店舗揃え。
国内外の専門店、三越伊勢丹の「MI PLAZA」、京王百貨店、丸広百貨店の「Season closet maruhiro」、スポーツ・アウトドア、シネマコンプレックス、クリニックモールなど、100種類以上の業種293店舗を集積した。12店舗のフードコートなど食関連店は出店の約2割を占める。

こう見てくると、明らかにららぽーとはアメリカの最新型ショッピングセンターの「ライフスタイルセンター」を志向している。

 

その「ららぽーと富士見」の核店舗の1つとして、ヤオコー富士見店が出店。今日オープンした。このエリアは川越を本拠地とするヤオコーのドミナントのど真ん中。
出店に際しては他のスーパーマーケットと競合となったが、地元のヤオコーがかなり高く釣り上げられた条件ながらゲット。

店舗は延床面積 3998㎡ (1209坪)、店舗面積 2756㎡ (833坪)のヤオコーとしては大型サイズ。

 

「ここでしか『味わえない・体験できない』が売場に溢れる食生活のエンターテイメント」をコンセプトに、人(お客さまと従業員)の繋がり・絆を大切にできるお店づくりを志向している。
店舗の詳細は今後の取材で明らかにしたいが、川野澄人社長は「富士見の店はこれまでのヤオコーにない店づくりになる」と明言していたから、ヤオコーの新モデル店となる。

たとえば、鮮魚売場では、燻製や干物・漬魚、毎週土曜日の産直の日など「ここだけ」の取り組みにチャレンジ。果物はハイグレード商品の品揃えを強化。つまり生鮮部門はショッピングセンター出店という特性を生かし、相対的な安さと専門性を打ち出すマーチャンダイジングを志向する。

そのひとつが、フランス産を中心としたワイン、ウイスキー、清酒など、ワインセラーを構える専門店スタイルの酒売場。対面コーナーの1つ、ヘルシーサポートでは、カスタムメイドサラダ、キッシュ、スムージーなど野菜を中心とした健康な食生活を提案する。またプレジャーマーケットと呼ばれる対面コーナーでは、チョコレートに特化したスイーツを提供する。中央柱周りでは新たな PB「Reコーヒー」を導入。

ヤオコーが設定する商圏は、1km圏内1万5200人・6300世帯、 2km圏内6万3000人・2万6900世帯、3km内15万0600人・6万4500世帯。交通アクセスの利便性から10km圏内まで商圏とみなすと、162万1400人・70万7000世帯となる。

3km圏の年代別構成は30代から40代が、次いで60歳代以上がボリュームゾーン。このエリアはニューファミリー層を中心に人口、世帯数ともに増加傾向にあるから、潤沢なマーケット。そこで、同店の初年度は40億円とされるが、これはやや低めの発表ではないだろうか。ドミナントエリアのため、周辺には自社店舗が散在していて自社競合もありうるが、ららぽーとの集客力、家賃などのランニングコスト、ヤオコーの実力を考慮すると、40億円ではいささか物足りない。ヤオコーの進化を見たい人には必見店舗である。

アメリカのライフスタイルセンターにはホールフーズが出店するケースが多い。そんな組み合わせのララポートとヤオコーである。

 

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