三越伊勢丹銀座店、この秋「最旬グローバル百貨店」に生まれ変わる

9月1日に三越伊勢丹ホールディングスが8月の売上速報を発表した。

それよると、三越伊勢丹合計では8月の売上高は前年同月比5.8%増となり、5カ月連続で前年を上回った。インバウンドの押上げもあり、時計、宝飾品が引き続き、好調。8月前半の猛暑により、晩夏物のドレスやブラウスの売上げが伸び、後半は気温の低下とともにハンドバッグやロングブーツ、パンプスなど秋物の買い替え需要が目立った。

またその中でも三越銀座店は前年比17.6%プラス、伊勢丹新宿本店は前年度比プラス13.4%と好調に推移した。

三越銀座店に関しては、リモデル工事により売場面積が20%~40%も縮小しているにもかかわらずの勢いである。この三越銀座店のリモデルグランドオープンは2015年10月14日(水)。国内外の成熟した大人に向けて「最旬」を発信し、日本最高のおもてなしを提供し続ける店を目指す。コンセプトは「最旬グローバル百貨店」。また、世界のブランドや日本の伝統がラインアップされた、ラグジュアリーな市中「空港型免税店」がオープンし、世界中の観光客を迎える準備をすすめている。

銀座という土地柄か、ターゲットは大人。そして外国人観光客。このリモデルの一つとして、先行して地下1階に9月2日(水)より「海外顧客サービスセンター」を新設した。これまでの免税カウンターや外国人観光案内所などの機能の拡充に加え、より快適な店内でのお買物や日本滞在をサポートするための新しい機能を加え、きめ細やかなおもてなしを提供する。

インバウンド効果で8月も大きく売上げを伸ばしている三越伊勢丹は、秋から生まれ変わる銀座店でますます勢いに乗りそうである。

また、三越伊勢丹は8月24日に、JALと包括的業務提携に向けた基本契約に合意したと発表した。
それぞれの強みを活かしてさまざまなコラボレーションを実現し、ライフスタイル全般にわたる価値提供の実現を目指すという。

今後両社間で協議・検討を行う内容は下記のとおり。
・三越伊勢丹のポイントとJALのマイルの交換サービスを2016年4月より開始
・三越伊勢丹利用の多い客とJAL搭乗の多い客への相互サービス、特別サービスの提要
・JALと三越伊勢丹の両社で新たな価値を持つ提携カードの発行
・「三越伊勢丹の店頭販売商品」「JALの機内販売商品」「旅行商品」を共同開発
・両社利用客へのイベントの開催
・両社の海外拠点と活用したプロモーションや三越伊勢丹での買上品の空港への配送サービスなどのアウトバウンドやインバウンドの施策

しかしJALとの包括提携ははっきりとインバウンド狙いである。

三越伊勢丹銀座のリモデル、JALとの業務提携。老舗三越伊勢丹は生き残りをかけて模索し、新しく生まれ変わろうとしている。近い未来の2020年東京オリンピックで世界中の人が日本にやってくる。その時勝負をかける準備を今、着々と重ねている。国内消費は成熟して、百貨店は衰退業態である。しかしインバウンド消費を視野に入れて、ワンアジアや環太平洋経済圏を視野に入れると、日本の百貨店は成長業態・成熟業態に大転換する可能性を持つ。

三越伊勢丹ホールディングスのこの秋の商戦は、その視座に立って、気合が入っている。

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