イトーヨーカ堂都市型店舗「食品館」9号店、新宿の富久クロスに出店

㈱イトーヨーカ堂が都市型店舗として展開する小型の店舗バナー「食品館」。バナーとは店舗ブランドのこと。
その9店舗目は同社初の新宿エリアへの出店となる。同社は9月25日(金)に「食品館イトーヨーカドー新宿富久(とみひさ)店」をオープンする。

場所は新宿区西富久地区の「富久クロス」敷地内ペントテラス1階。富久クロスとは、新宿の東側に建つ山手線内側では最高層となるタワーマンション。分譲タワーマンション、賃貸住宅、ペントハウス住宅などで構成される。その1階に居住者の商業施設としてイトーヨーカドーが核店舗として入る。ほかに「ほっともっと弁当」「不二家洋菓子」「日本一惣菜」「アンジェリーク・ニューヨークベーカリー」「セブン美のガーデン」「アイセイ薬局調剤薬局」とクリニックが揃う。

ちなみにセブン&アイのドラッグストアを担う(株)セブン美のガーデンはショッピングセンター・アリオ内への出店等で、2014年2月期は280億円(55店舗)。2015年3月には、イトーヨーカ堂コスメ&ドラッグ36店舗を「セブン美のガーデン」に移管している。

 

さて、食品館は8店舗を展開してきた。

2010年10月1日に「阿佐谷店」(売場面積約965㎡)が1号店としてオープン。これは今後1年以内に東京23区に10店舗を、さらにノウハウを蓄積し、早急に100店舗体制を敷くと発表し、話題になった。
しかし、1年を経過した2011年12月1日に2号店の「高井戸店」(約855㎡)オープン。
2012年6月28日「練馬高野台店」(約846㎡)、同8月17日に「早稲田店」(約695㎡)。
2013年7月19日「王子店」(約815㎡)、同10月2日「石神井公園店」(約1030㎡)、2014年5月9日「小手指店」(約1000㎡)、翌日の10月3日「中野店」(約1520㎡)。この3年ほどは2店舗ずつの出店にとどまっている。つまり、都市型小型店開発とその運営の難しさを物語った結果となっている。

今回、満を持しての新宿への初出店。
「食品館イトーヨーカドー新宿富久店」は東京メトロ丸ノ内線「新宿御苑駅」より徒歩5分、都営新宿線「新宿三丁目駅」より徒歩8分の好立地。
イトーヨーカドーの店舗面積は約1956㎡、約590坪。
地上1階建てで、地下1階には駐車場。駐車台数は47台、駐輪台数174台。
従業員数88名(社員20名、パートタイマー68名/8時間換算)。営業時間は10:00 ~22:00。

高層マンションの1階でもあり、半径1km圏内の人口は約3万3000世帯、約5万2000人と厚い。
先日Dailyニュースで報告した「ライフ品川御殿山店」同様、おそらく単身世帯、少人数世帯の割合が圧倒的に高いと思われる。

同店は、食品館最大の生鮮売場を設け、産地直送の野菜や果実、近海魚を揃え、対面での接客販売を強化する。さらにできたて、作りたての惣菜、ドレッシングや菓子など、食品館初のオリジナル商品30品目を取りそろえる。

たとえば、鮮魚売場では神奈川県長井港からの朝獲り産直で常時30種以上の近海魚と、金沢近江町市場の人気老舗「のざきの焼き魚」10品目を扱う。
精肉売場では、牛肉を大幅強化し、ドライエージングビーフを常時提供する。生ハム、レバーやフォアグラパテアスピック等のオードブル材料の品揃えも広げる。
青果売場では“オーガニックコーナー”を導入し、使用頻度の高い有機野菜を常時約30品目品を揃える。

目玉は、イトーヨーカドー初の取り組みとなる「富久Café」のイートインコーナー。席数は51席。
店内で買い上げた弁当やサンドイッチなどをその場で食べられるのはもちろん、カフェでは焼き立ての4種類のピザや、昼食時には8種類の「Caféプレート弁当」、500円(税込)の「日替わり弁当」、淹れたてコーヒーなどを提供する。さらにグラスや皿を貸し出すサービスも行う。
近隣にはオフィスや学校もあり、昼食需要や午後のスナック需要に専門スタッフで対応したいとする。

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富久店は最新の食トレンドを網羅した品揃えとサービス機能の強化で、新宿エリアの潤沢なマーケットを狙う。イトーヨーカ堂にとって新たな都市型小型店のモデルになりつつあるが、この分野の競争は激しい。

 

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