すかいらーく 再上場をにらみ中期事業計画を発表

再上場予定と報道されているファミリーレストラン最大手のすかいらーく(東京都武蔵野市、谷真社長兼CEO)が24日、2014年-2016年中期事業計画を発表した。市場環境や消費者ニーズの変化に対応して売上高を拡大し、同時にオペレーションを改善してローコスト体質の実現を目指す。

 

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すかいらーくの中計の主要目標は2つ。

 

1つ目は既存店の成長と新規出店効果による売上高の拡大で、16年に13年比で1.5~2.0%の成長を目指す。既存店についてはまず店舗の内外装を刷新し、居心地のよい空間にすることで来店動機をつくる。またブランドごとの利用動機を正確に把握し、ニーズのある商品を手ごろな価格で提供する。さらに、デリバリーやテイクアウトなどを活用して店舗外でのニーズも取り込む。新規出店についてはロードサイド中心の従前の戦略を見直し、人口動態の変化を勘案して駅前立地やショッピングセンター内への出店なども行う。既存ブランドについても柔軟に転換して店舗ポートフォリオを最適化するとしている。

 

2つ目はローコスト経営の実現によるEBITDAの成長だ。EBITDAは営業利益に減価償却費を加えたもので、16年に13年比で1%台後半の成長率を目指す。具体的には、企業規模を利用して調達価格を低減するほか、セントラルキッチンを活用して加工費を抑えながら高品質な食材の提供を実現する。さらに自社物流網を使うことでサプライチェーン全体でローコスト経営を実現する考えだ。

 

すかいらーくは日本のファミリーレストランのパイオニアとして、70年にすかいらーく1号店を東京都府中市にオープンした。以来、日本の外食産業をけん引してきたが、2000年代半ばから業績が低迷。06年6月にMBO(経営者による企業買収)を実施して、同年9月に東証1部上場廃止となった。そして11年からは米ベインキャピタルの傘下に入り、不採算店舗の閉鎖・転換や店舗オペレーションの効率化、組織改革、外部からの幹部人材登用などを実施して経営再建に取り組んできた。

 

14年1月末現在、ガスト、バーミヤン、ジョナサンなどのファミリーレストランを国内に2965店舗、海外(台湾、中国)に38店舗展開している。

 

アベノミクス効果もあってファミリーレストラン業態の業績が上向く中、すかいらーくは近く再上場すると報道されている。

 

 

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