日生協・イズミ・MrMaxなど熊本被災地へ迅速対応

熊本地震で被災された皆様、店舗の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

熊本地方を震源地に、14日に発生したM6.5の前震から、16日未明のM7.3の本震発生、今日18日までに500回を超える地震が頻発している。観測史上例を見ない地震活動として、気象庁は、震源域が広がっていること、地震活動の活発化が今後も続くことを指摘し、警戒を呼び掛けている。

一方、熊本県下では630を超える避難所に10万4900人が避難。予想以上の避難者数となり、各避難所に適切に緊急支援物資が届かない事態が問題になっている。相次ぐ余震で、ボランティアを受け入れることもできず、市町村の行政も手一杯に相違ないし、物流も寸断されている地域がある。しかし被災地は、電気も、水道も、ガスも止まった状態だから、何とか水と食料、医療品は届けたい。

小売業では水や食料をいち早く配送する動きが出ている。
すでに、15日のdailyニュースでイオンとコンビニ3社の動きは報じた。
その後、熊本県や熊本市の要請で支援物資への対応が相次いでいる。

イオンは、緊急避難用大型テント「バルーンシェルター」を、2016年3月に締結したばかりの「緊急物資の輸送に関する覚書」に基づき長崎空港へ空輸。陸上自衛隊の協力によって上益城郡御船町に輸送した。
またイオン九州(株)と熊本市の「災害応急活動に関する協定書」に基づき、4月14日から緊急支援物資を配送。イオン九州をはじめイオン(株)、イオンリテール(株)が、県並びに被災した市町村にパン・おにぎり6万1510個、水10万本、毛布3万3750枚のほか、粉ミルク、子ども用・大人用おむつ、生理用品、トイレットペーパーなど計22万2768点を配送している。

セブン&アイHDは、先に報じた通り15日に水(2リットル)とおにぎりを各1000、さらに16日には水6000本、おにぎり3000個、生理用品1万3000個、紙コップ5万4000個を届けた。今日18日には毛布200枚、下着500枚、靴下1000足を届ける予定だ。

ローソンは15日の水（500ml）1200本、カップ麺1000食、割箸1000膳、レジ袋1000枚に続き、16日にはおにぎり1900個、弁当100食、寿司100食、飲料3500本、さらに17日はバナナ（3～4本）600房、オレンジ1000個を届けている。

ファミリーマートも15日から17日に都合5回にわたって、おにぎり1310個、パン810個、水5万5310本、トイレットペーパー(4巻)1000個、紙おむつ・生理用品1100個などを物資配送。日にちが経過したためか、5回目の17日には加工食品（カロリーメイト・ウイダーinゼリーなど）、菓子・焼き菓子など3330個、栄養ドリンク（リポビタンＤなど）・水など3900本を加えている。

日本生活協同組合は16日段階に、熊本県生協連・生協くまもとを通して、益城町役場などへロングライフパンを19万個届けている。

福岡市に本部のあるミスターマックスの対応は早かった。15日段階で水1000本、カップ春雨スープ1000個、 紳士・婦人肌着1000着を緊急配送。

九州でゆめタウン、ゆめマートを展開するイズミ。15日段階でおむすび、パン、シリアル、飲料など5万2760個を届け、翌16日にはバナナ1万4000袋(1袋4本入り）などを追加配送。

ニトリは16日に毛布1660枚を届けている。

主だった企業だけを紹介しているが、これらの企業以外にも、数多くの小売業や団体が支援物資を送っている。

ただし大手チェーンでも、震災対応の情報を公式ホームページで発信している企業と、「震災見舞い」の一文すら告知できていない企業がある。広域で展開する小売りサービス業の場合、災害があった時に、自社がどのように行動しているのか。企業の姿勢を発信することは極めて重要である。各団体（協会）も同じだ。

また熊本県並びに大分県で店舗展開する小売業の多くが、営業店舗と閉鎖店舗（あるいは営業開始日の告知）などを情報開示している。イズミ、ミスターマックス、サンリブ・マルショク、トライアルカンパニー、ロッキー、コスモス薬品などなど。被災されたエリアの人々にとって、これらの情報そのものもライフラインの一つともいえる。だからNHKは詳細にニュースでアナウンスし、HP上で公開している。またこうした情報は、すぐさまSNSを通じて被災地の人々に拡がる。

小売りサービス業においても、災害時にこそ、多様でていねいな情報発信が求められる。この局面こそ、オムニチャネルの出番のはずである。

検索キーワード　：　　熊本地震　　　緊急支援物資　　　　イズミ　　　日生協　　　ミスターマックス　　ニトリ