でりしゃすnews|O157感染女児死亡を受けての営業自粛とお知らせ

(株)フレッシュコーポレーション(群馬県太田市、竹下徹郎社長)は、群馬県前橋市の惣菜店「でりしゃす六供(ろっく)店」で販売した惣菜を食べた女児が亡くなり、その女児から腸管出血性大腸菌O157が検出されたことを受け、9月13日、営業を自粛すると発表した。

同社のホームページでは「この度のO157の広域感染について」と題したお知らせが出ている。

「11都県に及ぶ広域のO157感染については、前橋市保健所からの一連の発表にもありますように、食材由来、店舗での人から人への感染など、様々な可能性が想定されておりますが、現時点では感染源、感染経路ともに特定されておりません。しかしながら、いかなるケースにおいても商品をお客様にお届けする前の水際で感染を食い止め、お客様に安全な商品をご提供するのが食に携わる企業の務めであると当社は認識しており、当社もこの度の広域感染において最終販売者として大きな責任を感じております。今後は原因究明に向けた関連官庁による調査に全面的にご協力する一方、当社としては食材の供給元、流通経路、加工工程、店舗など、およそ感染経路として想定できるあらゆる場所において有害物の侵入を防ぐため万全の策を講じ、食に携わる企業としての責務を果たしてまいる所存です。」

まず、「11都県に及ぶ広域のO157感染」とは、「厚生労働省の調べで同じ遺伝子型の菌が検出されている」とマスコミが報じているからだろう。汚染ルートは特定できていないが、でりしゃすの惣菜を食べた女児が死亡したことは事実だ。実際、この女児を含むO157感染者は、六供店11人、籠原店(埼玉県)9人、熊谷店(同)1人、連取店(群馬県)1人とされている。発生後、でりしゃす店舗は、8月21日に「籠原店」が営業停止となり、24日からは全17店舗が営業を自粛していた。

この間、保健所が群馬県高崎市の食品加工工場や店舗内の調理器具、全従業員の便などを検査したが、O157は検出されていない。

そこで9月7日には全店で営業を再開。しかし13日に女児の死亡を受けて、再び六供店は自主休業するに至った。

そのうえで、同日「この度のO157の広域感染について」というお知らせをしている。ただしこの「広域感染」という表現は適当なのか。

一方、前橋保健所の渡邊直行所長は、六供店がバイキング形式の販売だったことに言及し、トングの使い回しなどによって、店内で二次感染が起きた可能性があると示唆している。

スーパーマーケットでは、惣菜のバイキング形式は最新トレンドだ。衛生面に十分留意して取り組んでいるだろうが、今回のO157感染による子どもの死亡事故によって、お客のバイキング形式販売への抵抗が増す。見直し論が出てくることは間違いないだろう。

検索ワード:フレッシュコーポレーション でりしゃす O157 バイキング

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