アマゾンnews｜プライム会員への10％特別割引を全米のホールフーズに拡大

アマゾン・コムは、プライム会員に提供している特別割引きを、６月27日から全米のホールフーズマーケットに拡大して適用する。

これは即日配達サービス「Prime Now」に登録しているプライム会員だけが利用できるサービスで、アマゾンでは、ホールフーズ商品の即日配送を、2月8日からテキサス州オースティン、ダラス、オハイオ州シンシナティ、バージニア州バージニアビーチの4つのマーケットで展開し始めた。この展開エリアを全米に広げるというものだ。

これらのエリアに住むプライム会員は、インターネットで注文した商品を、最寄りのホールフーズ店舗から2時間以内に、無料で配送してもらう。 また、1時間以内の配達が必要な場合は、35ドル以上の注文で、7.99ドルの追加料金を払えば対応してもらえる。

さらにこの際、生活必需品などのセール商品を10％割り引く。これはプライム会員の特典の一つとなる。

すでに導入されている地域のプライム会員の利用増加は目覚ましい。このプログラムがいかに好評であるかを物語っている。アマゾン・プライム会員がホールフーズ商品の1割引きを望んでいたのだ。

また、全米14都市(アトランタ、オースチン、ボルチモア、ボストン、シンシナティー、ダラス、デンバー、ロサンゼルス、フィラデルフィア、リッチモンド、サクラメント、サンディエゴ、サンフランシスコ、バージニアビーチ)の地域のプライム会員には、オンライン注文のプライム・ナウの配達も提供している。配達料は35ドル以上の購入で無料となり、2時間以内に届けられる。

6月27日からは配達地域に、シカゴ、ヒューストン、インディアナポリス、ミネアポリス、サンアントニオの5都市が加えられ、サービス地域が全米で19都市となった。

ホールフーズマーケットの買収完了は昨2017年8月28日だった。それから10カ月経過して、アマゾンへの統合が本格化している。「ホールフーズは高すぎる」というのがニューズウィーク誌などでも公然と指摘されていたが、アマゾンは「高品質低価格」を経営統合後の最大の顧客へのアピールとしてしている。

ただし、アマゾン・プライム会員へのディスカウントや宅配が増えれば、ホールフーズの店頭の賑わいがそがれることも事実だ。ディスカウンターとしてのアマゾン色が強くなればなるほど、ホールフーズらしさがそぎ落とされていく。このジレンマを、ホールフーズはどう克服するのだろう。