Wal-Mart 今後1年間にカナダ事業に451億円投資

ウォルマート・ストアーズは、カナダでの事業に今後1年間で4億5100万ドル(約451億円、1ドル=100円換算)を投資する。スーパーセンターを新規出店するほか、物流網やEコマース事業を拡大する。5日、ウォルマート・カナダが発表した。

 

ダラス2層ウォルマート

 

投資は2014会計年度(2014年2月1日~2015年1月31日)中に行われ、総投資額451億円のうち約8割に当たる339億円をスーパーセンター35店舗の新規出店費用と、既存店の改装・移転費用に充当する。また、生鮮食品の取扱い能力を強化するため82億円を物流ネットワークの拡張に投じる。

 

さらに、15万点以上の商品を取りそろえ、1日30万人のアクセスがあるオンラインストア「walmart.ca」を運営するEコマース事業には、28億円を投資する。

 

カナダにはウォルマートをはじめ、アメリカからターゲットやコストコが進出して勢力を拡大しており、食品マーケットを巡る競争が激しくなっている。カナダ資本の小売企業はM&Aで規模を拡大して、これに対抗しようとしている。

 

ウォルマートは今回の投資によって、2015年1月末の店舗数が395店舗(スーパーセンター282店舗、ディスカウントストア113店舗)になる。

 

一方、ライバルのターゲットは昨年3月にカナダに進出。これまでに40億ドル(約4000億円)以上を投じて店舗数を拡大させており、今年末までには133店舗になる予定。コストコは2013年末でカナダに87店舗を展開しており、今年も3店舗を新規出店する予定だ。

 

しかし、ターゲットは苦戦している。商品が少なく棚がガラガラだったり、アメリカのターゲット店舗より価格が高かったりで、カナダの顧客には不評だ。在庫処分で9割値下げを行うなどしたため、利益が悪化した。

 

ウォルマートの今回の投資は、敵失を突いて勢力を拡大するすばやい戦略判断といえる。

 

 

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