ウォルマート、自社開発モバイル決済システム「Walmart Pay」導入

小売り最大手のウォルマートが来店する顧客のスマートフォンと連動させた新しい決済システムを自社開発し、来年から本格導入を進めることが明らかになった。

その名も「Walmart Pay(ウォルマート・ペイ)」。
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<画像:ウォルマート・コーポレートサイトのニュースリリースより>

ウォルマート・ペイは既存の「ウォルマート・モバイル・アプリ」に追加された機能。ギフトカードやデビットカード、クレジットカードなどの情報をあらかじめ登録しておき、店頭で買物をする際、スマホのカメラ機能を利用し、レジで表示されるQRコードを読み取るだけで決済が完了するというシステム。

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モバイル端末を利用した決済システムはアップル社の「アップル・ペイ」など、他にも存在する。しかし、こうした既存のモバイル決済システムは特定の端末でしか利用できない、特定のカードしか利用できない、またはNFC(近距離無線通信)システム搭載レジの導入が必要など、ウォルマートにとって、何かしらのデメリットがあった。ウォルマートUS・サービス部門担当のシニア・バイス・プレジデント、ダニエル・エッカート氏は語る。「どんな顧客でも、どんな端末でも利用できるモバイル決済システムを求めていた我々は、こうした理由を背景に、独自システムの開発に乗り出した」。

すでに一部の店舗では導入が開始されており、来年上期にはアメリカ国内の約4600店舗に新決済システムを導入すると、ウォルマートは発表している。

この新しいシステムを使えば格段に便利になる。ウォルマート・モバイル・アプリに加わった新たな機能をアピールする30秒ほどのYoutube動画がウォルマートのニュースリリース内で公開されている。その一部を紹介しよう。

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ウォルマート・モバイル・アプリ内できること。レシートの管理に始まり、処方箋薬の補充手配、ギフトカードの利用や、ショッピング・リストの登録。店頭での価格比較や買物履歴に応じた割引案内。

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さらにここへ、クレジットカードやデビットカードの登録、つまりウォルマート・ペイの機能がプラスされる。買物にかかわる一連の流れがこのアプリ一つで一元管理ができるというのが、大きな利点となっている。

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店頭では、レジのQRコードをスマホで読み込んでいる間に、商品は袋詰めされ、スムーズに買物ができるのだ。

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「買物をより早く、より簡単にすることを目指し、このシステムを作りました。オンライン、モバイル、そして店舗をシームレスに(継ぎ目なく)つなげることにより、1週間で来店される1億4000万人もの顧客の買物体験を劇的に変化させます。ウォルマート・ペイはそのための強力な最新機能なのです」とウォルマート・グローバル・Eコマースの社長/CEO、ニール・アッシュは大きな期待を寄せる。

現在は一番簡単に導入できる方法として、スマホのカメラ機能を利用し、QRを読む込むという手段が用いられている。しかしこのひと手間を顧客たちがどのように感じるか、これが普及するかどうかの大きなカギとなる。

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