ウォルグリーンのライトエイド買収で全米ドラッグストア産業「複占化」決定

米国ドラッグストア第3位の「ライトエイド」がショッキングな発表をした。
昨年10月に、米国第2位のウォルグリーンからライトエイドは経営統合案を提示されている。
その統合案に、ライトエイドの株主97%が賛成した、というのだ。
この97%の株主の保有株式数は昨年12月段階の発行株式の72%に相当する。

なぜ、了承したかといえば、合併によって、ライトエイド株主は1株あたり9ドル(1080円)を受け取ることができるからだ。

ウォルグリーンの買収総額は94億ドル(1兆1280億円)となる。

ウォルグリーンは一昨年の2014年12月に、ヨーロッパのアライアンス・ブーツと合併して、現在の社名はウォルグリーン・ブーツ・アライアンス。アメリカ・ヨーロッパにまたがる巨大なドラッグストアチェーンを構築しているが、米国内でさらに足場を固めることとなる。

ウォルグリーンの2015年8月期決算は、売上高1034億4400万ドル、12兆4133億円。
アライアンスブーツの買収によって伸び率は35.4%。
純利益は47億2900万ドル、5674億8000万円で、こちらの伸び率は132.8%。
期末総店舗数は世界で1万2755店、米国内で8173店。

ライトエイドの2015年2月期決算は、売上高265億2800万ドル、3兆1834億円。
純利益21億0900万ドル、2530億8000万円。
期末店舗数は4570店。

したがって両社が合併すると、売上げは単純合算で15兆5000億円、店舗数はアメリカ国内で1万2743店、世界で1万7325店となる。

米国内では独占禁止法に抵触するため、ウォルグリーンは連邦公正取引委員会に対して、
1000店ほどを売却すると報告している。
それでも1万1700店。

一方のCVSヘルスの最新決算は間もなく発表されるが、1年前の2014年12月決算は、売上高1393億6700万ドル、16兆7240億円。
こちらの伸び率は9.9%。
純利益は46億4400万ドル、5572億8000万円。伸び率1.1%。
期末店舗数は7822店だが、CVSヘルスは昨年、ディスカウントストアのターゲットからファーマシー1660店を買収して同社と協業しているから、こちらは9482店。

アメリカのドラッグストアは1万店前後を競う「複占」となってきた。

検索ワード;ライトエイド ウォルグリーン アライアンスブーツ CVSヘルス

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