12月百貨店売上速報|三越伊勢丹86%/宅配ケーキ・ギフト・おせち好調

主要百貨店4社の12月の売上高速報が発表された。既存店売上高は三越伊勢丹百貨店は前年比86.0%。大丸松坂屋百貨店は82.2%、阪急阪神百貨店は83.5%、高島屋は87.7%と、依然として厳しい状況が続く。

(株)三越伊勢丹ホールディングス(東京都新宿区、杉江俊彦社長)の既存店は前年同月比86.0%。伊勢丹新宿本店の店頭売上げは前年比87.2%、日本橋本店店頭売上げは91.6%だった。

付加価値のある高額品への関心は引き続き高く、ラグジュアリーブランドのハンドバック・靴・財布や宝飾・時計が好調だった。旅行や外出の機会が減ったことを受け、クリスマスギフトや自分へのご褒美として例年より「少しいいもの」を購入する傾向が見られた。オンライン売上げは、とくに「おせち」や「セール」特集の反響が大きく、前年比約1.5倍と伸長した。

J.フロントリテイリング(株)(東京都中央区、山本良一社長)は、(株)大丸松坂屋百貨店が前年同月比82.2%。博多大丸、高知大丸を含む百貨店事業全体では80.9%。巣ごもり需要が高まり、広域配送可能な冷凍のクリスマスケーキやおせちの受注が伸長した。歳暮ギフトは、海産物や鍋惣菜などの越年食材や、自宅用グルメカタログの受注が好調だった。

エイチ・ツー・オーリテイング(株)(大阪市北区、荒木直也社長)の(株)阪急阪神百貨店(大阪市北区、山口俊比古社長)は前年比83.5%。阪急本店が前年比82.1%、阪神梅田本店が66.3%だった。

大阪府では、4日(金)以降、不要不急の外出の自粛要請へと警戒レベルが引上げられた。月全体を通じて、都心店中心に来店客数が11月よりもさらに低下。売上高は、都心店は厳しい結果だったが、郊外店は93%と善戦した。とくに郊外店は、食品の売上高が前年比99%と、地域顧客からの支持は高かった。WEB決済サービス「Remo Order」は、月間の受注売上げが1億円を突破した。また、阪急うめだ本店のD to CブランドとのSNSを活用した取り組みが、遠方顧客を中心に好評だった。

(株)高島屋(大阪府大阪市、村田善郎社長)の12月度店頭売上高は、高島屋単体の11店舗で既存店前年比87.7%、国内百貨店子会社3社を加えると前年比86.9%となり、全体では前年比88.6%。

商品別では、特選衣料雑貨・美術などが前年実績を上回ったが、紳士服・紳士雑貨・婦人服・婦人雑貨・宝飾品・リビング・食料品などは苦戦した。 なお、おせち、クリスマスケーキは期間累計で前年を大きく上回った。

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