ユニーファミマnews|9/1組織改編に伴うトップ人事異動の内側
ユニー・ファミリーマートホールディングス(株)(東京都豊島区、髙柳浩二社長)は、9月1日付の組織改編とともにトップマネジメントを中心とした人事異動を発表した。別稿の「組織改編」と合わせて、閲覧してほしい。
一番重要な変更点だが、新設されたCSO、CFO、CIOには、トップマネジメントが就任する。CSOはChief Strategy Officerで、最高戦略責任者。CFOはChief Financial Officerで、最高財務責任者。CIOはChief Information Officerで、最高情報責任者。
まず階層別に、取締役に関しての異動。
加藤利夫専務執行役員経営企画本部長⇒CSOに就任。
越田次郎専務執行役員経営管理本部長⇒経理本部長。
竹内修一専務執行役員事業統括本部CVS事業部付部長⇒事業統括本部長補佐。
中出邦弘常務執行役員財務本部長(兼)事業審査部長(兼)投融資委員長⇒CFO(兼)財務本部長(兼)投融資委員長。
常務執行役員の異動。
久保勲総務人事本部長補佐⇒経営企画本部長。
塚本直吉経営企画本部IT推進部長⇒CIO(兼)IT推進本部長(兼)CVSシステム部長。
つまり、取締役専務執行役員と常務執行役員の4名で、新しいCSO、CFO、CIOのそれぞれの最高責任者を務める。同時に本部長は残し、CFOと財務本部長は兼任。
次に人事異動のなかったトップマネジメントを含めて、それぞれに出身母体など、示しておこう。
ユニーファミリーマートの高柳浩二代表取締役社長は1975年、伊藤忠商事(株)入社で食料カンパニープレジデントを経験している。今年5月に代表取締役に就任。
中山勇代表取締役副社長も1981年、伊藤忠入社で、2013年ファミリーマート代表取締役社長。
佐古則男代表取締役副社長は1980年、ユニー入社で、2013年、ユニー社長、2015年、ユニー・グループホールディングス社長を歴任。
もう一人、澤田貴司取締役副社長執行役員事業統括本部CVS事業部長はかつてのユニクロ副社長で、2016年にファミリーマート代表取締役社長に就任し、現任。
さらに加藤利夫新CSOは、1983年ファミリーマート入社の生え抜き。
越田次郎新経理本部長は、1979年ユニー入社で管理畑を歩んできた。
竹内修一事業統括本部長補佐は1991年、サークルケイ・ジャパンに社長として入社した。
中出邦弘CFOは、1980年、伊藤忠入社で、2015年にファミリーマートへ転籍。
4人の取締役は見事に出身母体が4社に分かれた。
常務執行役員の久保勲経営企画本部長は伊藤忠からファミリーマート、塚本直吉CIOは、サークルケイ・サンクスからファミリーマートへ移り、システム本部長だった。
今回の組織改編とトップマネジメントの人事異動には、それぞれのキャリアや能力を活かしつつ、出身母体のバランスを取り、さらにCSO、CFO、CIOというアメリカ流の最高責任者の「責任」を明確にするという意図がある。職務管掌の機能と担当者の能力がマッチして、責任が果たされることを願うばかりだが、バランス感覚だけの人事異動では、問題は積み残される。「合併や経営統合の是正には最低10年かかる」。これは経営の歴史が示すことだ。
大きな組織改編だけに、そのことを忘れてはならない。
なお、この人事異動の記事は、別稿の組織改編の記事と連動する。
検索ワード:ユニー・ファミリーマートホールディングス ファミリーマート 組織改編