京王百貨店news|2階フロアに訪日外国人客向け化粧品売場を拡大改装
(株)京王百貨店(東京都新宿区、駒田一郎社長)は2月15日(木)、新宿店2階フロアの一角に新たに訪日外国人客向けの化粧品売場をオープンする。1階にも化粧品売場があるから、1・2階は「コスメティックストア」の様相を呈することになる。京王百貨店新宿本店は、「客層の拡大」を掲げて、段階的な全館改装を進めているが、その目玉ともいうべき改装だ。
日本政府観光局(JNTO)によると、2017年 1月から12月までの累計訪日外客数は約2869万人で、前年比約19%増。また、全国の百貨店での2017年1月から12月の免税売上げは、前年比46.3%増の約2704億円と大きく伸長している(出典:日本百貨店協会プレスリリース)。
京王新宿店においても、2017年4月から12月までの第3四半期の免税売上高は前年比約2.2倍と絶好調。なかでも化粧品は 、信頼感のある「メイドインジャパン」製品を中心に人気を集めて、約2.6倍と免税売上げを牽引している。
一方で、1階化粧品売場は国内外の多くの顧客で混雑している。この混雑を解消して、接客・カウンセリングの時間を確保することが課題となっていた。
そこで、2階「フォーリンカスタマ-カウンター」(免税カウンター)前を、婦人服売場から中国人観光客をはじめとした訪日外国人客をメインターゲット とした化粧品売場へと転換した。 化粧品の売場拡大と併せて、 外国人客に人気の雑貨も隣接して展開。免税カウンターを利用する外国人客のさらなる売上げ拡大を目指す。
改装のポイントは、大きく 2つのゾーンに分けたことだ。化粧品・美容関連アイテムを集めた「ビューティーゾーン」と、訪日外国人客に人気の商品やお土産向けの雑貨を揃えた「雑貨ゾーン」で、合計11ブランドを展開する。なお、ブランドごとに中国語を話せるスタッフを配置する予定。
「ビューティゾーン」では、既存の7ブランド(資生堂、クレ・ド・ポー ボーテ、イプサ、ファンケル、ハーバー、SK-Ⅱ、タカミ)の売場をさらに拡大する。
また、デザインが 特徴的で、顔や体をケアする美容ローラーが看板アイテムの「リファ」や、 ドライヤーや美顔器、男性用シェーバーなどパナソニックの美容家電を集積した「パナソニックビューティ」を新規に導入する。
「雑貨ゾーン」でも、世界初のシートタイプのマニュキアで人気の「インココ」と「外国人客のお土産」をテーマに品揃えした「ベルメゾン」を新規導入した。前者は爪に貼るだけでマニュキア ができる。後者はカタログ通販大手の千趣会の取り扱い商材から外国人客のギフトアイテムをチョイスしたショップだ。
新宿の百貨店が次々に大型の改装をしている。京王の化粧品作戦は、そのなかでいいポジショニングを獲得するに違いない。
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