マツキヨnews|ベトナムのロータスと合弁事業推進/香港も出店予定
(株)マツモトキヨシホールディングス(千葉県松戸市、松本清雄社長)は、アジアへの出店戦略を強化する。これまで2015年にタイ、2018年に台湾の2カ国・地域に海外展開しているが、これにさらに2カ国・地域への展開を進める。
まず第1に、ベトナム社会主義共和国(以下:ベトナム)で食品製造業や外食業を運営するロータス・フード・グループ(株)(ホーチミン市、ٖレ・バン・メイ社長)と合弁事業を推進することで合意した。
ベトナムでは、近年の安定した経済成長を背景とした中間所得層の増加によって、流通小売市場は急速に拡大している。現在は伝統的な小売業態が市場の8割を占めているが、新たな小売業態としてヘルス&ビューティーの品揃えを強化する「日本型のドラッグストア業態」が普及する余地は大きい。
都市部を中心として、生活者の美と健康への意識は非常に高い。訪日観光客の購買情報からも、まだベトナムでは販売されていない日本の化粧品や健康食品には安定した需要が見込まれる。
マツモトキヨシHDによると、事業展開の具体的な形態はまだ白紙で、今後ロータスと協議して決定していく。1号店の予定地や店舗の形態なども未定。
■ロータス・フード・グループ(株) 概要
所在地/ホーチミン市ビンタン区7街区トランロン通り9-9A
主な事業内容/製造業、流通卸業、外食業を含む子会社・合弁会社の管理と統括
設立年/1995年
代表者/レ・バン・メイ社長兼CEO
資本金/300億ドン(約1.5億円:2018年)
売上高/1.5兆ドン(約75億円:2018年)
■(株)マツモトキヨシHD概要
所在地/千葉県松戸市新松戸東9番地1
主な事業内容/子会社の管理・統括および商品の仕入れ・販売
設立年月日/2007年10月1日
代表者/松本清雄
資本金/220億5100万円
売上高/5759億9100万円(連結:2019年3月31日現在)
マツモトキヨシHDは第2に、香港への展開計画も明らかにした。
香港では、市場調査を目的として2007年にマツモトキヨシ香港(株)を設立した。この全株式を、現在の株主であるマツモトキヨシHD社長の松本清雄氏から買い取り、7月末をめどに子会社化する。
今回の現地法人開設は同社グループの経営ビジョン・経営目標達成に向けた重点戦略の一つとして掲げる「積極的なグローバル展開」を推進するためのものだ。
香港市場は日本と同様、少子高齢化の傾向が見られる成熟した市場である。ドラッグストアをはじめとする小売市場全体が厳しい競争環境にあるが、市民の美と健康に対する意識が高く、日本の化粧品や健康食品の需要が見込める。
■マツモトキヨシ香港(株) 概要
所在地/501-02, Jubilee Centre, 18 Fenwick Street, Wan Chai, Hong Kong
代表者/丸岡 肇董事
主な事業内容/海外市場調査
資本金/1000香港ドル(約1.4万円)
発行済株式/1000株
株主/松本清雄(100%)
設立年/2007年