ファストリnews|気候変動・水セキュリティの領域で「CDP Aリスト」に選出
(株)ファーストリテイリング(山口県山口市、柳井正会長兼社長)は、気候変動と水セキュリティに関する積極的な取り組みと透明性が評価され、環境情報開示のプラットフォームを提供する国際的な非営利団体CDPにより、2022年の「Aリスト」企業に認定された。
今回CDPの評価対象となったグローバル1万社以上のうち、ファーストリテイリングは、2022年気候変動・水セキュリティ質問書を通じて報告されたデータに基づいて、2領域で「Aリスト」に認定された数少ない企業の1社となった。ファーストリテイリングが、CDPの指標において複数の領域で「Aリスト」に選出されるのは初となる。CDPの環境情報開示とその評価プロセスは、企業の環境報告におけるゴールドスタンダードとして広く認知されている。
ファーストリテイリングは、あらゆる人の生活を豊かにする「究極の普段着」というLifeWearの考え方を進化させ、品質やデザイン、価格だけでなく、環境・人・社会の観点を含むあらゆる「よい服」の定義に応える服づくりを進めている。
なかでも、気候変動対応を最重要課題の一つと位置づけ、2021年9月に、サプライチェーン領域を含めた温室効果ガス排出量の2030年度までの削減目標を公表した。店舗や主要オフィスなどの自社運営施設でのエネルギー使用に由来する排出量を90%、商品の原材料生産・素材生産・縫製に関わる排出量を20%削減する(2019年度比、絶対量)。また、自社の使用電力における再生可能エネルギーの割合を、2030年度までに100%とする。
これらの目標は、国際機関SBTイニシアティブより、パリ協定の目標に基づいた温室効果ガス排出量の削減目標であるSBT(Science-Based Targets)として認定されており、目標達成に向けて着実に取り組みを進めている。また、水資源の管理においても、バリューチェーン全体を通じたリスクアセスメントを定期的に行い、地域の課題に即した水の汚染防止と低減、使用量の削減を行うことで、地域の水環境を健全な状態にする「ウォーター・アクション」を実行していることなどが評価された。
DPは、企業行動に関する最も豊富で包括的なデータセットを保有しており、独自の開示プロセスと方法論は、高いレベルの信頼を生み出している。2022年には、130兆米ドル以上の資産をもつ680社以上の機関投資家と、6.4兆米ドルの調達支出をもつ280社の大手購買企業が、CDPのプラットフォームを通じて環境への影響、リスク、機会に関するデータの開示を要請し、過去最高の約1万8700社の企業がこれに応じた。