Weekly Review|値上げの秋と災害対応で際立つチェーンの「PB」と「CSR」

/

商人舎流通スーパーニュース編集長 山本恭広

9月28日(月)から10月2日(金)に公開された流通スーパーニュースは94本。新商品25.5%(24本)とCSR23.4%(22本)が約半数を占めた。

秋の値上げラッシュを背景に、低価格プライベートブランド(PB)の強化が目立った。セブン‐イレブンとイトーヨーカ堂は「セブン・ザ・プライス」を食品から日用品、さらにはビールまで拡大し、価格訴求と品質の両立を進めた。ファミリーマートはPB「ファミマル」でワンコイン商品の投入を進め、簡便性と低価格を両立する商品群を拡充するなどコンビニ各社では地域限定の値下げ企画が相次いだ。

また、今後の動きとして、イオンが10月20日(火)から順次、「トップバリュ プレミアム生ビール」「トップバリュベストプライス バーリアルグラン」の刷新を発表した。

イオンは10月1日からの発泡酒の増税を控え、9月に買い置き提案の拡販セールを展開した。ビールは350ml缶で158円から148円に引き下げる刷新と価格改定で価格と品質のバランスの良さをアピールする。

また、シルバーウィーク以降、人の動きが活発になる大型催事がないためか、地域密着型フェア・コラボ企画による限定商品を展開した企業が目立った。ファミリーマートの「熊本うまかモン集合」フェア、セブン‐イレブンの「北海道フェア」、ベイシアの「群馬フェア」など、地産地消や地域生産者との連携をアピールする企画が続いた。観光需要の回復や地域支援の機運を背景に、秋の味覚や地域色を活かした取り組みが活発だ。

CSR関連では防災・復興を中心とした取り組みが際立った。台風シーズンにあたったことから、自治体との連携強化や地域支援の取り組みが多かった。小売り企業の社会的役割が改めてフォーカスされた。

特徴は、災害復興支援の継続的な取り組みである。スーパーマーケットやコンビニ各社では、熊本地震をはじめ、千葉水害など被災地支援の寄付活動や、地元企業との協働による復興応援企画が目立った。

「新商品」の項目でも触れたが、九州など、近年災害が多発した地域を対象としたフェアや商品企画が展開され、地域経済の回復を後押しする姿勢をアピールした。単なるプロモーションではなく、地域産業を支える「復興消費」を支える小売業の役割が際立った。

また、防災啓発の強化が目立った。ホームセンターでは、防災用品の売場拡充や、防災の日を契機とした啓発イベントが実施され、家庭内備蓄の重要性を訴える動きが広がった。また、自治体との連携強化のニュースが続いた。地域の防災訓練への協力、自治体主催イベントへの出展、地域住民向けの防災セミナーなど、企業が地域コミュニティの一部としてコミットする事例が増えた。

コーナン商事は八王子市と締結した災害時における物資供給協定などは緊急時に地域の生活の安定化には欠かせない取り組みだ。

一方、DCMは渋谷区内の体験型店舗を使った授業を地元中学生向けに実施。モノづくりのプロセスを考えることに注力した内容。若年層にモノづくりの大切さを伝えつつ、DIYの普及、浸透を図ることで、将来の顧客づくりに生かそうという意図がみられる。

チェーン企業ならではの店舗網や物流機能を活用し、災害時の物資供給や支援の体制づくりや、地域の啓もうを図る動きが活発だ。

関連カテゴリー

新商品 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧