ユニクロnews|スウェーデン代表の夏季公式ウェアにケミカルリサイクル素材

(株)ユニクロ(山口県山口市、塚越大介社長兼COO)は、2024年にフランスで開催予定の世界的スポーツ大会において、スウェーデン代表選手団が着用する公式ウェアを提供する。

この大会では”The High-Performance Simplicity of LifeWear(研ぎ澄まされた機能美)”をコンセプトにシンプルで美しく、洗練されたデザインのLifeWearを開発した。アスリートの声を基に、過去大会よりもさらに心地よいウェアを提供するため、素材やフィッティングを改善。またユニクロ初の取り組みとして、店舗で回収したポリエステル高混率素材のユニクロ商品の一部を、化学的にリサイクルしてコレクションの中の16アイテムに素材として活用している。

コレクションはセレモニーや飛行機などの移動時、トレーニング、取材対応、選手村で過ごす時など、大会期間中のあらゆるシーンで利用される。

ユニクロとスウェーデンオリンピック・パラリンピック委員会とのパートナーシップは5年目を迎える。「クオリティ」「イノベーション」「サステナビリティ」を追求した新たなLifeWearは、シンプルでミニマルなデザインを、スウェーデン国旗をモチーフとした青色や黄色のトーナルカラーを織り交ぜた、ネイビーを基調としたカラーリングでまとめている。

「クオリティ」では、吸汗速乾機能「ドライEX」や、縦にも横にも自在に伸縮する「ウルトラストレッチ」、心地よい肌触りと汗を速乾させる機能のある「エアリズム」、紫外線をカット効果のある「UVカット」など、ユニクロを代表する高機能素材をフル活用している。またトレーニング用の「ドライEX Tシャツ」は、吸汗速乾機能に抗菌防臭機能をプラスして、かつ密度の異なるメッシュを使い分けることで高い通気性を実現している。

「イノベーション」では、ユニクロ有明本部の「服の基礎研究所/ラボ(人工気象室)」でモニターテストを実施。運動時に汗をかく体の部位や発汗量のデータ、汗によるべたつきの感じ方などを調査し、発汗しやすい部位に沿ってメッシュ素材や通気孔を施すことで、ウェアの快適性をアップさせている。また動きを妨げず体に適度にフィットするシルエット、立ち襟、生地を縫わずに貼り合わせるボンディング加工を施したパンツ裾など、デザインの細部にまでアスリートの声を反映させ高品質のウェアに仕上げている。さらにスニーカーは専門の研究機関と協業してモニターテストを重ね、通気性、クッション性、安定性に優れた履き心地に仕上げた。

開閉会式用の「プレゼンテーション3Dニットジャケット」は、1本の糸を立体的に縫い目なく編み上げることを可能にした(株)島精機製作所のホールガーメント®技術を採用。ファスナーの引き手は、指を通して上げ下げしやすいユニバーサルデザインとした。

「サステナビリティ」では、工場の製造工程で廃棄される糸から作ったリサイクルナイロン素材や、リサイクルポリエステル素材などのリサイクル素材を積極的に取り入れている。公式ウェアの全使用素材に占めるリサイクル素材の割合は、東京大会の約33%から約50%に拡大した。

また提供アイテムを絞り込むことで、東京大会と比較して、提供数量は約20%削減している。これに加えて、リサイクル素材を約50%使用することにより、ウェアの主素材の原材料に関わる温室効果ガス排出量は東京大会で提供したウェアに比べて約50%削減している。

そして「ケミカルリサイクル素材」はコレクションの中の16アイテム、計5400枚のウェアに使われる。

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