東武ストアnews|猛暑時代の飲料売場を再設計する共同研究を開始

(株)東武ストア(東京都板橋区、木村吉延社長)は、公益財団法人 流通経済研究所(東京都千代田区、田島義博所長)および飲料メーカー7社と連携し、気温変化に応じた飲料売場の最適化を検証する共同研究プロジェクトを3月から一部店舗で開始した。深刻化する猛暑と熱中症被害を背景に、「気温上昇が当たり前となった時代の売場づくり」を小売業の新たな使命と捉えた取り組みとなる。

東京では2025年の猛暑日が年間23日と観測史上最多を更新した。全国でも猛暑日の日数は過去30年間で約4.2倍に増加しており、気象環境の変化は消費者の健康に直結する社会課題となっている。総務省消防庁によれば、2024年5〜9月の熱中症による救急搬送者数は9万7578人と過去最多を記録した。東武ストアの店頭でも、猛暑日に水・茶・スポーツ飲料などで欠品が発生し、必要な飲料が手に入らない「需要の取りこぼし」が課題となっていた。


こうした状況を踏まえ、東武ストアはメーカーの商品知見と流通経済研究所の分析力を組み合わせ、気温の変化を先読みして売場・在庫・販促を切り替える「気温先読み型 飲料売場モデル」の構築を目指す。売上拡大ではなく「お客様の健康と満足を守る売場づくり」を最優先に据えた点が特徴だ。


3月中旬と5月上旬には対象店舗で売場変更を実施した。中容量帯の売場確立、売れ筋商品のフェイス確保、水・茶・スポーツ飲料の強化、夏場に需要構成が変化する商品の見直しなどを行い、変更前後の販売動向を検証している。

主な検証テーマは、気温変化に応じた需要把握と取りこぼし抑制、中容量帯や主要カテゴリーの売場展開による販売動向の確認、メーカーと小売業が独自に採否・修正できる猛暑対応型売場モデルの整理、気温先読みによる売場・在庫・販促切替の運用ポイントの明確化など。

実証は2026年10月まで継続し、販売データをもとにモデルの有効性と適用条件を検証する。得られた知見は各社が自社の方針や商圏に応じて活用できる形で整理される予定で、メーカー別データは匿名化や個別共有などにより適切に扱われる。

■公益財団法人 流通経済研究所
1966年設立。流通・マーケティング分野における調査研究、情報発信、人材育成を通じて、流通産業の健全な発展と消費者の利益向上に寄与することを目的とする公益財団法人。ID-POS データ分析や、メーカー・小売業との共同研究を多数推進している。

関連カテゴリー

戦略 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧