9月百貨店売上速報|4社とも増収/厳しい残暑も売上げ好調

主要百貨店4社が9月の売上高速報を発表した。既存店売上高は三越伊勢丹百貨店は前年比101.6%、大丸松坂屋百貨店は105.4%、阪急阪神百貨店は105.8%、高島屋は110.0%だった。

(株)三越伊勢丹ホールディングス(東京都新宿区、細谷敏幸社長)の国内百貨店売上げ合計は前年同月比で101.6%。伊勢丹新宿本店の店頭売上げは100.7%、三越日本橋本店は102.9%、三越銀座店は112.2%、伊勢丹立川店は99.6%、伊勢丹浦和店は92.0%。首都圏5店で既存店102.4%と好調が続く。

商品面では、ラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドの衣料品、ハンドバッグ、宝飾、化粧品などが堅調に推移。9月後半になり気温が下がると薄手のジャケットやアウター等の秋冬アイテムへの関心の高まりもみられた。

免税売上は、前年を超えて推移。全体購買傾向と同様にラグジュアリーブランドのハンドバッグや財布、時計、化粧品など高付加価値商品への関心が引き続き高い。


J.フロントリテイリング(株)(東京都中央区、好本達也社長)は、大丸松坂屋百貨店合計が既存店前年同月比105.4%。博多大丸、高知大丸を含む百貨店事業全体でも106.2%だった。

9月度の売上高は、厳しい残暑で秋物ファッションの動きが鈍かったものの、パラソル、スニーカーなどが売上を伸ばし、化粧品、宝飾品、ラグジュアリーブランドも引き続き好調に推移した。

店舗別では、松坂屋 静岡店が20.3%増、松坂屋 上野店18.9%増、博多大丸15.8%増、大丸 札幌店14.5%増と、好調だった。

大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高(速報値)は、前年同月比117.7%増(客数同52.4%増、客単価22.8%減)。

エイチ・ツー・オーリテイリング(株)(大阪市北区、荒木直也社長)の(株)阪急阪神百貨店(大阪市北区、山口俊比古社長)は、既存店前年同月比105.8%。阪急本店が113.1%、阪神梅田本店が81.3%だった。

9月に入っても大阪では真夏日や猛暑日が第3週目まで続いたことで、秋物ファッションの動きが鈍かったが、2回目の3連休以降にようやく本格稼働の基調となった。

阪神梅田本店は前年の阪神タイガースのリーグ優勝セールの反動もあり、実績を下回った。

免税売上高は前年に対して約3割増、阪急本店も約3割増と引き続き好調で、16カ月連続で過去最高売上高を更新した。

(株)高島屋(大阪府大阪市、村田善郎社長)の既存店売上高は、高島屋単体の10店舗で前年同月比110.0%、国内百貨店子会社3社を加えると109.5%だった。

9月度の店舗別売上高は、大阪店108.7%、京都店118.4%、日本橋店114.8%、横浜店109.1%、新宿店108.6%、玉川店106.5%、大宮店102.8%、柏店101.5%、EC店112.5%、高崎店113.3%と10店が前年実績を上回った。

商品別売上高(当社分類)は、紳士服、紳士雑貨、婦人雑貨、特選衣料雑貨、宝飾品、呉服、子供情報ホビー、スポーツ、リビング、食料品、食堂が前年実績を上回った。

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