セブン-イレブンnews|廃プラの小型分散型ケミカルリサイクルシステム実証

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(株)セブン-イレブン・ジャパン(東京都千代田区、永松文彦社長)とマイクロ波化学(株)(大阪府吹田市、吉野巌社長)は、大阪府の「令和4年度 カーボンニュートラル技術開発・実証事業費補助金」において、「マイクロ波加熱技術を適用した小型分散型ケミカルリサイクルシステム構築の開発・実証」事業が採択されたと発表した。

採択された事業では、ケミカルリサイクルの小型分散型システム構築に向けた実証を行う。ケミカルリサイクルとは、使用済資源を化学的に処理し再利用するリサイクル方法を言う。この方法により、小規模で高効率のリサイクル装置を地域に普及させ、廃棄プラスチックの発生源から近い立地で再資源化を行う効率的な仕組みを構築することを目指す。

環境省は、「プラスチック資源循環戦略」において、2030 年までに容器包装プラスチックの6割をリユース・リサイクルすることを目標に掲げている。海外や国内大手化学メーカーで主に検証しているのは、一カ所のプラントで数千〜数万トンの廃プラを処理する「大型集中型」のケミカルリサイクル。ただし廃プラは比重が小さく重量当たりの輸送効率が悪いことから、内陸部や遠隔地から輸送する場合には、高コストとなる。また輸送に伴い、CO2排出量が多くなるという課題も指摘されている。

そこで採択事業では、廃プラ発生地の近傍で分解処理をしてオイル化する「小型分散型」のケミカルリサイクルの技術開発・実証を行う。オイル化することで廃プラのままの輸送に比べて約2倍以上の比重の廃プラを輸送することができる。

これにより廃プラから再資源化までの輸送効率の向上と、加熱工程の電化、再エネ電力の利用によるCO2排出の大幅削減、そして全体のリサイクルコストの低減を見込む。また、精製・再重合および再生資源の流通に関しては、化学メーカーや石油会社などと連携することで、小型分散型のケミカルリサイクルシステムを構築し、2025年までに年間最大1万tまで処理能力を向上させることを目標にしている。

セブン-イレブンでは2025年の大阪・関西万博開催時には、大阪府内のセブン-イレブンの一部店舗から廃プラを回収し、リサイクルする工程を実証する予定だ。

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