日生協news|「子どもの貧困」「生活困窮者」支援への取り組み調査

CSR

日本生活協同組合連合会(東京都渋谷区、新井ちとせ代表理事)は、「子どもの貧困支援」「生活困窮者支援」に関する各地の生協の取り組みについて、2024年度の活動状況を取りまとめた。

この調査は 2025年8月~10月に、全国の70生協 (地域購買生協と職域生協)を対象に実施され、そのうち67生協から回答があった。

■今回の調査結果のポイント
今回の調査で「子どもの貧困」「生活困窮者」支援に関する活動に関わっている生協数は
64で、2023年度に実施した前回調査 (2022年度の活動を対象とした調査/以下、「前回調査」)62を上回った。(回答生協数は67)

活動別に見ると、子ども食堂・多世代食堂で1生協、フードドライブで5生協、フードバンクで3生協と、支援に関わる生協数はいずれも増加し、学習支援に関わる生協数は前回調査から2生協減少した。奨学金制度をもつ生協数、助成金制度をもつ生協数はともに、前回調査と比べて2生協増えている。

ここ数年の物価高が活動に及ぼしている影響については、寄せられる食品 (米など) の減少を指摘する回答が多いことが特徴的だった。

「子どもの貧困」「生活困窮者」支援の取り組みにあたっての連携先としては、社会福祉協議会との連携が増えている。

■活動別の内訳と全国の生協の取り組み事例
[みやぎ生協]
家庭の余剰食品ではなく、寄贈先が必要としているものを店舗で購入して寄付してもらう独自のスタイルでフードドライブを実施している。寄付された食品は地域の組合員
(メンバー)が直接福祉施設や子ども食堂などへ届け、現状把握と継続的な支援につなげている。

2024年度はエリア (地域)での実施回数が前年比10回増となり、食品以外 (文房具等) の支援も8エリアで行った。また、寄贈団体と連携した「フードドライブWEEK」の初開催や、本部での常設ボックス設置など、取り組みを拡大している。エリア (地域) 活動ではのべ52店舗で60回実施し、8363食を80団体へ寄贈した。また、本部活動では3596食を7団体へ寄贈した。

[パルシステム生活協同組合連合会]
組合員からの募金を原資に、経済的困難を抱える学生を支援する「パルシステム給付型奨学金(若者応援基金)」に取り組んでいる。2020年の制度創設以来、累計97人に給付を行っており、2024年度までの募金総額は2億円を超えている。この制度は、毎月4万円の給付を行うだけでなく、地域団体と連携した生活相談などの「伴走型支援」や、産直産地での農業体験・ボランティアといった「社会体験プログラム」を提供している点が特徴だ。

単なる資金援助にとどまらず、貧困家庭の課題である「社会との接点の少なさ」に対し、学生に寄り添いながら多様なつながりや体験の機会をつくり出している。こうした経済支援を超えた細やかなサポートの仕組みや、事業の持続可能性が高く評価され、2025年10月に「2025年度グッドデザイン賞」を受賞した。

■2024年度取り組みの主な内容
•フードドライブ(54生協 820箇所)
フードドライブとは、家庭で使いきれない未使用の食品を持ち寄り、まとめてフードバンク団体や、地域の福祉施設、子ども食堂などに寄贈する活動。2024年度の取り組み生協数は54生協。家庭で余った食品を組合員が店舗に持ち寄る仕組みや、宅配で回収する仕組みが整備され、食品だけでなく文房具や制服、子ども服など日用品も対象に拡大している。

•フードバンク(44生協)
品質に問題がないにもかかわらず、市場で流通できなくなった食品を企業・組織から寄付を受け、生活困窮者などに提供する活動。2024年度の取り組み生協数は44生協。活動は、自前でフードバンクを運営する生協と、地域のフードバンクと連携する生協に分かれている。集まった食品の仕分けや配送には組合員ボランティアが参加する事例もある。

•子ども食堂・多世代食堂(42生協 1410カ所)
子どもやその親、および地域の人々に対し、無料または安価で栄養のある食事や温かなだんらんを提供するための社会活動。2024年度の取り組み生協数は42生協。活動の形態は多様で、生協が独自に食堂を運営するケースや、社会福祉協議会・地域NPOと連携し、場所や食材を提供する中間支援型の事例も多く見られる。

•学習支援(17生協 85カ所)
2024年度の取り組み生協数は17生協。学習支援は、生協が場所や軽食を提供し、スタッフとして関与する直接支援のほか、地域団体への助成金を通じた間接支援もある。

•奨学金制度・助成金制度(奨学金16生協、助成金20生協)
2024年度の取り組み生協数は、奨学金制度16生協、助成金制度20生協。返済不要の給付型奨学金をひとり親家庭など生活困窮世帯の子どもに支給する事例や、地域団体の学習支援や子育て支援に対して経済的支援を行う事例が見られる。

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