イオンnews|埼玉県で医療資源のサーキュラーエコノミー実証を開始
イオン(株)(千葉市美浜区、吉田昭夫社長)は、ウエルシア薬局(東京都千代田区、田中純一社長)、埼玉県(大野元裕知事)と連携して医療現場の資源循環に踏み出す。越谷市内のウエルシア薬局4店舗で排出される医療用医薬品のアルミピロー包装を回収し、医療用感染性廃棄物容器へ再生する実証事業に参画する。
アルミピロー包装は、アルミと複数種のプラスチックが重なる多層構造で、従来のリサイクル工程では分離が難しい「再生難素材」とされてきた。多くが焼却や埋め立てに回される一方、医療現場では感染管理の厳格さから環境配慮が進みにくく、廃棄物容器はバージンプラスチック製が主流で、使用後はそのまま焼却される。医療分野における使い捨て構造が課題となっていた。

実証事業では、東和ケミカル(株)(埼玉県さいたま市、棚窪寛志社長)の特許技術を用いてアルミピロー包装を再生原料化し、医療現場が求める強度や耐久性、安全性を満たす感染性廃棄物容器の開発に取り組む。ウエルシア4店舗での分別・保管方法を検証し、安定的な再生原料供給体制の構築も図る。
再生容器の品質評価に加え、回収から製造までのコスト面も検証し、実用化に向けた課題を洗い出す。将来的には、医療機関や薬局から出た廃棄物を再び医療現場で活用する「クローズドループ」の実現を目指す。
実証期間は2026年6月から11月まで。埼玉県が全体をコーディネートし、イオンとウエルシアが店舗での分別・提供を担う。東和ケミカルは再生技術と容器開発を担当する。持続可能な医療システム構築に向け、医療廃棄物の循環利用に道を開く取り組みとなる。
