3月家計調査統計|2人世帯消費3カ月ぶりに0.2%ダウン/食費前年割れ
3月の「家計調査報告」速報が総務省統計局から発表された。
2人以上の世帯の消費支出は30万1230円。前年同月比は、物価変動の影響を除いた値「実質」は0.2%減少で3カ月ぶりに前年を下回った。そのままの値「名目」では1.1%増加した。また前月比(季節調整値)は0.1%の減少。
総務省では2018年1月から、調査用紙「家計簿」の記載様式を全面的に改正している。その調査方法の変更の影響を調整した推計値は、実質0.7%の減少だ。名目は0.6%増。
3月の消費支出で前年同月よりも増加したのは、光熱・水道、家具・家事用品、被服および履物、保健医療、交通・通信、教育の6項目。一方、減少したのは、食料、住居、教養娯楽、その他。食料は8カ月ぶりに前年を下回った。
(総務省統計局・家計調査資料に基づいて商人舎にて作成:以下同じ)
3月の消費支出が多かった品目は以下の通り。授業料等は新年度、入学金等で出費がかさむこの時期ならではのものだ。外食の飲酒代、すしもやはり新年度を迎える歓送迎会シーズンの影響だろう。
減少した項目は5項目。魚介類が減少しているが、スーパーマーケットの統計調査でもまぐろなどの水産品販売は不調と報告があった。
3月は消費支出30万1230円のうち、食料は7万9310円で、2月の7万1693円より下がった。
一方、2人以上の勤労者世帯の実収入を見ると、1世帯当たり45万3676円。前年同月比では実質0.5%増で2カ月連続のプラス。名目では1.8%増加した。ただし、調査方法の変更の影響による変動を調整した推計値の前年同月比は、実質3.8%減少で3カ月連続のマイナス。名目でも2.6%減少した。
勤労者世帯の消費支出は33万4998円で実質1.9%減と、2カ月連続のマイナス。名目でも0.6%減少となった。
総務省統計局では2018年1月〜3月期の平均値を発表している。
<消費支出>
■総世帯での消費支出は、1世帯当たり24万5394円
実質1.0%の増加、名目2.6%の増加、季節調整値では実質0.6%の増加。
[変動調整値] 実質0.9の減少、名目0.7%の増加、季節調整値では実質1.2%の減少。
■2人以上の世帯での消費支出は、1世帯当たり28万5516円
実質0.6%増加、名目2.2%増加、季節調整値では実質1.1%増加。
[変動調整値] 実質0.1%増加、名目1.7%増加、季節調整値では実質0.5%増加。
<勤労者世帯での実収入>
■総世帯は、1世帯当たり41万8315円
実質2.9%増加、名目4.5%増加。
[変動調整値]実質3.3%減少、名目1.8%減少。
■2人以上世帯は、1世帯当たり46万6598円
実質0.5%増加、名目2.1%増加。
[変動調整値]実質3.1%減少、名目1.6%減少。
>第1表 主要家計指標-二人以上の世帯
>第2表 1世帯当たり1か月間の収入と支出 -二人以上の世帯
*上記の総務省の表は商人舎magazineのDATABASEにも掲載中。
*出典 家計調査結果(総務省統計局)