10月外食統計|全店売上高前年比8.8%増・19年比16.6%増/回復基調続く

(一社)日本フードサービス協会(東京都港区、近藤正樹会長)が10月の「外食産業市場動向調査」を発表した。調査企業数は230社、店舗数は3万6594店舗。ファストフードは2万1383店舗で全体の58.4%を占める。

10月の全体売上高は、インバウンド需要が引き続き旺盛で前年同月比で108.8%となった。19年比では116.6%と大幅増に見えるが、これは19年10月に消費増税や大型台風の直撃で売上げが振るわなかったことが背景にある。

ファストフード業態の全体売上げは107.3%、コロナ禍前の19年対比では127.0%となった。「洋風」は前月からの季節限定メニューが好評で、価格改定による単価上昇で104.7%。「和風」は定番の季節メニューが好評で113.2%。「麺類」は手頃な価格帯の店では平日、夜間ともに集客好調で112.2%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、「回転寿司」で少量販売や手頃なランチセットなどの工夫が見られ、102.5%。「その他」では、比較的気温の高い日が多く「アイスクリーム」のハロウィーンキャンペーンが好調、111.9%となった。

ファミリーレストラン業態の全体売上げは110.4%、19年比は111.0%となり、いずれの業種でも19年を上回った。価格訴求のクーポンやメニューが集客に寄与し、「洋風」111.3%、「和風」110.8%、「中華」111.7%、「焼き肉」105.1%となった。

パブ・居酒屋業態は天候が安定し、気温も高めに推移したことで、ビール販売が好調。店舗数削減が続いているが、団体や深夜の利用が少しずつ回復し、客数・客単価の上昇により112.0%、19年比で71.4%となった。

ディナーレストラン業態は円安が続くなかで、特に観光地のインバウンド集客が好調で客数と客単価を押し上げて110.7%、19年比で103.4%となった。

喫茶業態はオフィス街や観光地などで人流が回復し、客数105.9%、客単価108.8%、売上げは115.3%となった。

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