【12月家計調査】消費支出31万8488円、実質▲0.3%で10カ月連続減少

12月の二人以上世帯の家計調査速報が総務省統計局から発表された。

12月の二人以上の世帯の消費支出は31万8488円で、前年同月比は実質▲0.3%。10カ月連続で減少、しかし名目では0.1%増加となった。また、前月比(季節調整値)は0.6%の減少となった。
*「名目」とはそのままの値で、「実質」とは物価変動の影響を除いた値のことである。

住居等を除く消費支出で見ると、1世帯当たり27万4050円。前年同月比で実質▲1.5%、名目でも▲1.1%。前月比(季節調整値)▲2.1%となりすべてマイナスとなった。

 消費支出の内訳は下記表のとおり。
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増加項目は、住居、光熱・水道、交通・通信、教育、その他の5項目。
一方減少したのは食料、家具・家事用品、被服及び履物、保健医療、教養娯楽の5項目。

12月の消費支出の実質増減率に寄与した、主な中分類項目及び品目を見てみよう。
増加項目は、
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諸雑費の信仰・祭祀費はお正月の準備用品購入のためであろう。また教育費にもお金がかかる時期である。そして前月に引き続き自動車等関係費も入っている。

 一方、減少項目は以下のとおり。
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 魚介類は不漁が原因で品不足だったことが痛手となった。保健医療サービスの減少は良い傾向。

では、食料費(8万7578円)の内訳はどうだったのか。
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めずらしく魚介類が肉類より消費金額が高い。ちなみに前月(11月)は生鮮魚介3355円、塩干魚介1044円、魚肉練製品は681円、魚介加工品は722円だった。練製品は2倍以上となっており、かまぼこをはじめ、お正月商品の需要が大きかったことがうかがえる。これが12月の毎年の傾向だ。しかし、生鮮魚介と生鮮肉を比べると、やはり日本の食卓には肉が多くならんでいることがわかる。

消費支出31万8488円のうち、食料の支出額は8万7578円でエンゲル係数は27.49%と今までより高い。11月は25.92%、10月は26.06%、9月は25.99%。12月の催事であるクリスマスやお正月準備で食料品にお金をかけた家庭が多い。

二人以上の勤労者世帯の実収入を見ると、ボーナス月のため、1世帯当たり92万4920円となった。前年同月比実質2.3%の増加。名目でも2.7%の増加。また消費支出も実質2.2%で名目2.6%のプラス、8カ月ぶりの増加となった。(城山佳代子)

>>>第1表 主要家計指標-二人以上の世帯
>>>第2表  1世帯当たり1か月間の収入と支出  -二人以上の世帯
 
*出典 家計調査結果(総務省統計局)
*上記の総務省の表は商人舎magazineのDATABASEにも掲載中。
 
検索ワード : 総務省統計局  12月  家計調査  二人以上世帯

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