ダイエーnews｜直営農場の｢さつま姫牛｣にIOT利用､安定供給目指す

ダイエーグループの(株)鹿児島サンライズファーム（鹿児島県鹿屋市、髙山茂徳社長）は、牛の行動モニタリングシステム「U－motion®(ユーモーション)」を6月から本格導入する。このシステムはデザミス(株)が開発した。

ダイエーは、創業２年目の1959年から牛肉の販売を開始。当時贅沢品とされていた牛肉を低価格で販売して、「肉のダイエー」と言われた。1970年に(株)ダイエーセントラル牧場(現鹿児島サンライズファーム)を設立して肉用牛の預託肥育を開始し、1973年からは直営農場とした。

現在、農場では約4000頭のダイエーオリジナル国産黒毛和牛「さつま姫牛」と約7000頭のブランド豚「さつま王豚」の肥育生産管理を行っている。

「U－motion®」は、専用の個体センサーを装着した牛の「採食」「飲水」「起立」「横臥」「動態」「反芻」な」どの行動データを24時間連続して収集し、クラウド上に蓄積できる。これをNTTテクノクロス(株)と共同開発した独自のアルゴリズムで解析することで健康状態をチェックしていく。

鹿児島サンライズファームでは2017年10月に直営農場の「高牧フィードロット」で肥育している全400頭の牛で「U－motion®」を実証実験した。その結果を事故や病気の未然防止や管理業務の効率化に利用した。「さつま姫牛」の安定供給を目指してまず約300頭に取り付け、2021年度中に全4000頭への装着を目指す。