ハローデイnews｜日配･グロサリー対象にAI自動発注導入/生産性8%超改善

北九州市を中心にハローデイ、ボンラパスを展開する(株)ハローデイ（福岡県北九州市、加治敬通社長）はデイリー商品（日配品）、グロサリー商品（加工食品、菓子、雑貨、酒）および冷凍食品1店舗平均7000アイテムを対象に、AI自動発注システムを導入した。

(株)日立製作所および(株)日立ソリューションズ西日本との取り組みによるもの。日立のデジタルサービス「HMAX Industry」のラインアップの一つである、AIを活用した「Hitachi Digital Solution for Retail／需要予測型自動発注システム」を導入した。

ハローデイの全49店舗・全フロアにおける従業員の1カ月間の総労働時間を前年比で6837時間削減、残業時間を7.9％削減して、大幅な業務効率化を達成した。さらに属人的になりがちな発注業務を標準化して店舗人員不足に対応可能な体制を構築し、人時生産性の8.4％向上を実現した。

この取り組みでは日立がシステムの導入設計や運用検証、全体マネジメントを手掛け、日立ソリューションズ西日本が導入サポートやインターフェイス構築を担当した。導入に際して、ハローデイの各店舗の売場スペースや商品配置の違いを考慮し、個別に発注ロジックを調整できる柔軟性を備えた。

また、取引先ごとに異なる注文ロットや納品条件にも対応することで、自動発注率90％以上を達成した。欠品率は6.99％減少*し、発注ミスの防止や販売機会損失の削減にも寄与した。

ハローデイの発注担当者は、「心配性発注(過剰発注)が減った」とコメントしていて、発注に伴う心理的負担の軽減効果も確認された。ハローデイは今後、「ボンラパス」6店舗へのシステム展開を予定する。

今回の導入にあたってのパートナーである日立、日立ソリューションズ西日本と協働で生成AIを活用した自動発注予測精度の向上や、業務に関するQ＆Aをチャットボット化するなど業務全体の自動化を目指す。さらに収集データを活用して、いっそうの効率化や業務ノウハウ(暗黙知)の見える化を実現し、業務スキルの平準化・高度化に取り組む。