2月百貨店統計|既存店売上高▲0.9%で3カ月連続減少/インバウンドは39%増

日本百貨店協会から2月の「百貨店売上高概況」が発表された。調査対象店舗80社225店で店舗数が前月から1店舗減少した。

既存店売上高は4290億7709万円、前年同月比マイナス0.9%と、3カ月連続で前年を下回った。

2月は、高額商品とインバウンドは好調だった。しかし、寒波や降雪などの天候がマイナス要因となり、客数減少および春物商材の動きを鈍くした。

顧客別に見ると、93.5%を占める国内需要が2.8%減と前年割れ。しかしシェア6.5%の外国人売上高は38.7%増と大幅な伸び。売上額は約280億円で、1月の過去最高284億円に次いで過去2番目となった。

地区別に見ると、主要10都市は対前年同月比0.2%と7カ月連続でプラス。
札幌5.2%、大阪5.2%、福岡5.0%、東京0.6%、横浜0.5%。富裕層消費とインバウンド効果が高い5地区が前年クリア。とくに大阪は14カ月連続でプラスが続いている。前年割れは、神戸▲30.7%、広島▲4.8%、仙台▲2.8%、京都▲1.8%、名古屋▲0.6%。広島は17カ月連続減。

10都市以外の地域は▲3.5%で10カ月連続減少。
プラスとなったのは関東の3.3%で、3カ月ぶり。ほかは前年割れで、近畿▲19.5%、北海道▲14.3%、東北▲9.3%、中国▲5.3%、中部▲4.7%、九州▲3.6%、四国▲2.8%とマイナスが並ぶ。

主要5品目では「身のまわり品」が4.6%増で2カ月連続、「雑貨」は4.0%で15カ月プラスが続いている。雑貨の中の「化粧品」は6.2%と35カ月連続で前年を上回った。

一方で、「家庭用品」3.1%減。しかしその中で家電は脅威の33.8%の伸びとなった。「衣料品」は、紳士・婦人・子ども服すべて苦戦し、全体では▲3.5%で3カ月連続で前年を下回った。低温のため春物衣料が苦戦したことが主な要因。「食料品」は▲3.2%。47カ月連続でマイナスの生鮮食品をはじめ、菓子、惣菜すべて前年割れ。バレンタイン商戦で好調だった店舗もあったが、前年をクリアすることはできなかった。

大手百貨店グループの2月の業績は下記の通り(%はすべて対前年同月比)。

(株)三越伊勢丹ホールディングスの国内百貨店事業は▲0.9%。
(株)J.フロント リテイリングの百貨店事業は+4.1%。
(株)髙島屋は▲0.1%
(株)エイチ・ツー・オー リテイリングの百貨店は+3.4%。

2月の大手百貨店グループでは、J.フロントとエイチ・ツー・オー リテイリングの2社は好調だったが、三越伊勢丹、高島屋の2社は前年を下回った。

関連カテゴリー

統計 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧