コンビニnews|既存店ローソン4.9%増、ファミマ2.9%増、セブン0.5%減
コンビニ大手3社の6月の業績が出揃った。既存店売上高の前年比は、セブン-イレブンが99.5%、ファミリーマートが102.9%、ローソンが104.9%だ。
セブン-イレブンの6月度は、全国的に発生した大雨の影響で、昨年を上回る降雨量を記録したエリアも多く、既存店は売上げが99.5%、客数99.9%と、ともに前年を下回った。また大雨が影響して一部のカテゴリーの販売に影響をあったことと、原材料の価格高騰に伴う値上げが一巡したことなどが要因となり、既存店の客単価も99.6%と前年を下回った。全店売上高は前年比100.8%。
商品販売では3つの施策が効果を上げた。第1に、全国へ販売エリアの拡大を進めている「セブンカフェ スムージー」の販売店舗は6月末、1万7324店舗に拡大した。「全品30円引き」と、アプリ会員向けに実施した「3杯買うごとに1杯無料クーポンプレゼント」キャンペーンを背景に販売が伸長した。第2は韓国コスメ全体の売上げの伸長だ。新たに韓国コスメ「twinkle pop by CLIO」を5月下旬に発売。ターゲットとしている若年層の顧客を中心に販売が好調で全体をけん引した。第3は、地域フェア。各地域で実施している「地域フェア」を6月度は10エリア、1万1657店で実施して、売上げの上乗せとなった。
ファミリーマートの既存店は売上高が102.9%、客数100.6%、客単価102.3%と主要3指標すべてで前年を上回った。既存店は34カ月連続で前年超えを達成した。カード・チケットの影響を除いた既存店日商は102.0%と前年を上回っている。
中食では、おむすびやパン、フライヤーなどの販売が引き続き好調だった。とくにフライヤーではファミチキの新商品や、リニューアルしたクリスピーチキンが売上げをけん引した。中食以外では、テレビCMを放映した「1個買うと、1個もらえる」キャンペーンの効果で、菓子や加工食品などの対象カテゴリーの販売が伸長した。産地応援の取り組みとして、高知県産ゆずを使用した、アイスバーなどの3商品を全国で販売した。パンはスタッフ考案の「あんクロワッサン(クリームぜんざい風味)」などの新商品の販売が売上げをけん引、カウンターファストフードではリニューアルしたFAMIMA CAFÉのアイスコーヒー・ブレンドや、人気アプリとコラボしたパインフラッペの販売が好調に推移し、前年を上回る実績となった。
物流2024年問題および環境負荷低減に向けた取り組みとして、プライベートブランドの飲料を物流センターへ納品する際に貨物鉄道輸送を活用する、モーダルシフトの取り組みを開始している。
国内ローソン事業(ローソンおよびナチュラルローソン)の既存店は売上高(チケット・ギフトカード等除く)が104.9%、客数102.4%、客単価102.4%と好調に推移した。6月末日現在のローソングループ国内総店舗数1万4608店。うち、ナチュラルローソンは133店、ローソンストア100は645店。
米飯は、「盛りすぎチャレンジ」と「ハピとく祭」の施策が奏功し、おにぎりや調理パン「盛りすぎ!たまごサンド」などの販売が好調だった。「盛りすぎチャレンジ」では、デザート「盛りすぎ!プレミアムロール」、「盛りすぎ!牛肉入りカレーパン」などの惣菜パンが好調に推移した。パンは「じゅわチョコ塩メロンパン」などの菓子パンの販売も好調だった。カウンターファストフードは、でからあげクンやマチカフェの販売が好調。
たばこは既存店売上高前年比を1%程度押し上げる要因なった。