ヨークベニマル組織改編で営業サイドのマーケティングを強化

(株)ヨークベニマル(郡山市・真船幸夫社長)が2月4日に実施した組織変更。
一言でいえば、マーケティング強化へのシフト。

組織の変更は以下の通りだ。

第1に、営業企画室にあった「営業推進部」を食品事業部へ移管し、営業企画室に新たに「営業
企画部」を設けた。

食品事業部の直轄となる「営業推進部」では、これまで以上に店舗の売場展開と提案を強化する。
新設される「営業企画部」では、マーケットの情報を収集・分析し、新しい生活提案型スーパーマーケットづくりに向けたマーチャンダイジングを構築するのが狙い。
つまり営業推進部は、店舗を支援するマーケティングに徹し、営業企画部では今後のマーケティングを強化するという体制となる。

第2は、作業改善推進室を「構造改革推進室」へと名称変更する。

「構造改革推進室」へと名を改めることで、オペレーション・マネジメント教育の強化を図り、作業のムダを省き、店舗生産性の向上を目指す。
 
第3に、食品事業部・グロサリー事業部を「食品事業部」へ統合する。

従来の、食品(鮮魚・精肉・青果・デイリー)、グロサリー(加工食品・住居)、衣料の3事業部のうち、今回、食品とグロサリーを「食品事業部」として統合することで、組織のスリム化を図り、収益構造を改革するのが狙い。
 
第4は、「システム企画室」の新設。

企画室にあったシステム運用・事務管理を分離し、「システム企画室」として新たに部署を設け、今後のIT戦略を強化する。

 

ヨークベニマルは2016年2月期決算。3月から11月までの3四半期業績は、営業収益3040億7000万円(前年比103.6%)、売上高2990億5500万円(103.6%)、営業利益88億1300万円(100.7%)。店舗数204店で、既存店伸び率は0.6%。
そして、2月期の予想は、2月11日にオープンしたヨークベニマル鶴田店(宇都宮市鶴田町)を加えた総店舗数205店(実質稼働200店)で、営業収益4170億円(105.1%)、売上高4100億円(105.0%)、営業利益133億円(103.7%)。

ヨークベニマル鶴田店オープンチラシ
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東日本大震災で甚大な店舗被害を受けたヨークベニマルだが、5年を経て、大高善興会長、真船幸夫社長の下、順調に復興を果たしている。営業サイドはマーケティング強化し、作業システムは構造的に構築するレベルにステップアップし、商品部組織はスリム化し、情報システムは独立・強化する。それらをいかに一体化した改革に結びつけるかが、トップ・幹部のリーダーシップにかかるが、ヨークベニマルのことだからそれも着実に成果に結びつけていくのだろう。

 

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