6月商業販売統計の業態別売上げ・伸び率
経済産業省「商業販売統計速報」6月分が発表された。
今日、7月29日付。
「確報」は2週間後に発表される。
この調査は4つに分かれている。
①卸売業販売額の動向
②小売業販売額の動向
③大型小売店販売額の動向
④コンビニエンスストアの動向
卸売業と小売業を合わせて「商業」という。
その商業販売額38兆3060億円。
前年同月比0.5%のプラスだが、
季節調整済み前月比はマイナス3.0%。
卸売業は26兆8840億円。
小売業は11兆4210億円、
卸売業は小売業の2.35倍。
現在のところ最新の2007年の商業統計では、
これが3.05倍だったから、
ずいぶんと改善が進んだ。
卸売業は小売業にモノを提供する。
1品だけで見ると、
卸売業の販売額は小売業よりも少ない。
しかし業界全体でみると、
卸売業が小売業の2.35倍の販売額を持つ。
これを「流通の多段階性」という。
改善は急ピッチで進む。
卸売業の統合が進む。
それは小売業以上のスピード。
だから多段階性は調整される。
結果として、この倍率が低くなる。
6月分の卸売業の伸び率はプラス0.1%。
小売業は1.6%プラス。
小売業を代表する大型小売店の販売額は、
1兆6385億円。
前年同月比でプラス4.5%。
この大型小売店は二つに分かれる。
第1が「百貨店」で、6月分は5586億円。
「スーパー」は1兆800億円。
百貨店の伸びは前年同月比プラス7.1%、
スーパーはプラス3.2%。
最後にコンビニエンスストアの売上高は、8272億円。
前年同月比プラス5.8%。
だから三者の売上げ順位は、
スーパー>コンビニ>百貨店
伸び率順位は、
百貨店>コンビニ>スーパー
売上げ規模と伸び率は逆転現象。
面白い。
ただし、ここでいうスーパーの定義は、
「売場面積の50%以上についてセルフサービス方式を採用している事業所であって、
かつ、売場面積が1,500平方メートル以上の事業所をいう」
つまり総合スーパーと
専門スーパー(食品スーパー・衣料スーパー・住関連スーパー)で、
1500㎡以上の店を意味する。
この順位の逆転現象、当分続きそうだ。