3月百貨店統計|売上高33%減の過去最大マイナス幅/化粧品・衣料品4割減
日本百貨店協会発表の「百貨店売上概況」によると3月の売上高は新型コロナウイルス感染拡大の影響から、3403億円の前年同月比33.4%減と過去最大のマイナス幅となった。調査対象店舗は前月から1社1店減り、74社205店舗。
商圏顧客の外出自粛に加え、感染防止策として各社が実施した営業時間短縮や臨時休業、さらには物産展や文化催事など大型イベントの中止や縮小から来店客数は大幅に減少した。
顧客別では、シェア98.6%を占める国内市場が29.8%減で6か月連続マイナスだ。
シェア1.4%のインバウンドは、中国を初めとした海外からの渡航者の入国制限により、購買客数が93.4%減と激減したことで、売上高は85.7%減の約47億5000万円に終わった。
大都市の10都市では36.2%減、地方の10都市以外でも26.3%減だった。
商品別では主要5品目すべてがマイナスだ。とくに化粧品は国内外顧客の減少やタッチアップ(直接肌に施すメイクやスキンケア)の中止から前年より4割以上減少した。卒入学式などセレモニー中止によって衣料品も39.9%減となり、身の回り品も38.0%減などオケージョンニーズのアイテムが苦戦した。
食料品も23.9%減。人気の食品催事の中止が響いた。一方、巣ごもり消費から、WEB受注や生鮮食品などを含む食料品の宅配は比較的好調だった。また感染防止意識から婦人手袋などもよく売れた。