3月百貨店統計|売上高4076億円21.8%増は18カ月ぶりのプラス
一般社団法人日本百貨店協会(東京都中央区、村田善郎会長)が発表した「百貨店売上概況」によると、3月の売上高は4076億7968万円の21.8%増と、18カ月ぶりのプラスとなった。
前年の新型コロナウイルス感染拡大による臨時休業や時短営業の反動に加え、緊急事態宣言の解除や、各社が企画した会員向け施策が寄与した。コロナ禍の影響を受けない前々年比では19.1%減と、2月の前々年比21.9%並みの水準で、厳しい環境は変わらない。
顧客別では、富裕層を中心とした高額消費や家ナカ需要が牽引し、国内市場は21.9%と5カ月ぶりに増加に転じた。インバウンドも17.1%増と14カ月ぶりの増加だが、コロナ以前の前々年比では83.3%減。
地区別では、全地区でプラスに転じた。大都市は18カ月ぶりに25.0%増、地方も5カ月ぶりに14.6%増。
衣料品、身のまわり品、雑貨、家庭用品、食料品の主要5品目すべてがプラスとなった。高級時計やラグジュアリーブランド等の高額品、インテリアやキッチン関連、家電といった家庭用品が比較的好調だった。衣料品は、ビジネス関連は不調だったが、気温の上昇に伴いブラウス・カットソー等春物商材が動いた。また、卒入学などのオケージョン需要から、フォーマル関連や、アクセサリーなど身のまわり品も伸びを見せた。食料品は、物産展やホワイトデーなどの食品催事、送別や新生活祝いなどギフト需要も底堅かく推移した。
コロナ禍でEC売上げは高伸が続いている。