11月百貨店統計|売上高4692億円4.5%増・客数1.2%増/9カ月連続プラス

(一社)日本百貨店協会(東京都中央区、村田善郎会長)が2022年11月の「全国百貨店売上概況」を発表した。調査対象は71社185店で、前月から1店舗減っている。

11月の売上高は4692億6144万円で既存店前年同月比4.5%増、客数は1.2%増で、ともに9カ月連続のプラス。11月中旬以降、気温が高く推移したことと新型コロナ感染者数が増加したことにより、伸び率は前月より減少したが、高額消費とインバウンドが好調だったことで、全体ではプラスとなった。また各社企画の外商催事や物産展など食品催事も好評だった。

コロナ前との比較では、消費増税の反動が残る2019年比では3.0%減、特殊要因のない2018年比では8.8%減だった。ただ、2018年実績を超える店舗もあり、回復基調は続いている。

顧客別では、インバウンドが円安と水際緩和から403.2%増(シェア3.7%)と、前月より68.0ポイント上昇した。コロナ前の2019年比では32.9%減だが、約7割まで戻っている。国内市場は1.4%増(シェア96.3%)とプラスを維持したが、2019年比では1.3%減と、コロナ前の水準にはわずかに届かなかった。

地区別では、10大都市が7.0%増で14カ月連続で伸長した。一方、10都市以外の地方では2.2%減で、北海道以外の7地区で前年割れ。8カ月ぶりにマイナスに転じた。

商品別では、主要5品目のうち、衣料品・身のまわり品・雑貨・食料品の4品目で前年実績を超えた。

増勢が続く高額品では、ラグジュアリーブランドの価格改定に伴う駆け込み購買やインバウンド需要が見られた。衣料品や服飾雑貨では、天候与件から季節商材は苦戦したが、ジャケット、トラベルバッグ、紳士・
婦人靴が動いた。

食料品は、生鮮食品が価格高騰や巣ごもり需要の反動から前年を下回ったが、菓子は手土産やお歳暮が好調で15カ月連続増となった。おせち、クリスマスケーキ、福袋の予約は堅調に推移している。

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