帝国データバンクnews｜｢食品195社｣6月値上げは3575品目/前年の1.5倍

(株)帝国データバンク(東京都港区、後藤信夫社長)が6月度の｢食品主要195社｣価格改定動向調査を発表した。2023年の飲食料品の値上げ品目数は5月31日までの判明ベースで累計2万5106品目となった。前年に実施された値上げ累計品目数(2万5768品目)の97.4%に達した。

2023年6月単月の値上げ品目数は、加工食品と調味料を中心に3575品目。前年6月の2419品目から約1.5倍となった。

6月以降の推移をみると業務用小麦粉の値上げを受けたパン製品約1500品目を中心に、2カ月連続で1カ月当たり3000品目超の値上げとなる。8月以降も、乳価改定を受けて乳児用ミルクやチーズなどの乳製品で値上げが予定され、今秋にかけて1カ月当たり2000品目前後の値上げが続く。

足元では、昨年発生した原材料価格の上昇分について価格転嫁が一巡した傾向もみられ、食品全体の急ピッチな値上げは今春を境にピークアウトするなど、値上げペースは年後半にかけて減速の兆しもみられる。

ただし、電気・ガス代が新たな値上げ圧力として広がることから値上げは緩やかながらも断続的に続く見込み。7月には年内3万品目に到達するとみられる。