5月外食統計|全体売上げは前年同月比111.8%・19年比107.6%

一般社団法人日本フードサービス協会(東京都港区、近藤正樹会長)が5月の外食産業市場動向調査を発表した。調査企業数は228社、店舗数は3万6529店舗。ファストフードは2万1248店舗で全体の58.2%を占める。5月の全体売上高は前年比111.8%、19年比でも107.6%となった。

5月は、8日に新型コロナが2類から5類へと移行し、コロナによる行動制限がなくなり、GW後半の月初から店内飲食の好調が続いた。ただ、前月同様に売上昨対比は上がっているものの、食材・エネルギー・物流・人件費等の上昇と人手不足による時短営業などがマイナス要因となり、経営的には厳しい状況が続いている。

ファストフード業態の全体売上げは110.4%、19年比では120.5%。「洋風」は、客数のマイナス影響がありながらも、客単価増で堅調に維持し、売上げ108.9%、「和風」は、ビルイン店舗の店内飲食が持ち直して、売上げ114.0%、「麺類」も、商業施設立地店舗の集客が好調で、売上げ114.3%となった。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、回転寿司がGWに堅調、都心部でインバウンド需要が好調で、売上げ107.8%、「その他」は、「アイスクリーム」が大容量容器の販売キャンペーンを実施し、売上げ108.8%となった。

ファミリーレストラン業態の全体売上げは112.0%、19年比では97.8%。GWの好調に続いて、5類移行後の回復が持続したこともあり、売上げが「洋風」111.9%、「和風」114.1%、「中華」110.6%。「焼き肉」も、月間の客足は好調で売上げ110.6%となった。しかし、人手不足により営業時間短縮を余儀なくされているところもある。

パブ・居酒屋業態の全体売上げは122.5%、19年比では売上げ66.3%、店舗数68.5%。コロナの5類移行により団体等のやや大きめの宴会が少しずつ戻るなど、回復傾向が続いている。しかし、コロナ禍でビジネス街・繁華街を中心に既存店舗の整理が進んでいる。

ディナーレストラン業態の全体売上げは114.6%、19年比では売上げ97.3%。入国制限撤廃後からインバウンドの回復が続いている。5類移行後は団体客の宴会も少しずつ戻りはじめた。

喫茶業態の全体売上げは118.8%、19年比では売上げ99.4%。価格改定後に客単価が上昇した。5月8日以降はコロナ規制の事実上の撤廃により、各地でイベント再開が活発になった。

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