11月SC統計|既存SC売上高8.9%増/ブラックフライデーなどのセールが奏功

(一社)日本ショッピングセンター協会(東京都文京区、清野智会長)が11月の「SC販売統計調査」を発表した。調査サンプル数は、507ショッピングセンター(SC)。

既存SC売上高は前年同月比8.9%増加した。11月は、月前半は気温が高かったことで衣料品の動きが鈍かったSCが多かったが、月後半に気温が低下したことでアウターなどの冬物衣料が稼働した。また、同時期にブラックフライデーや大型専門店のセール、館のポイント施策などが重なったことで売上げにつながり、前年超えとなった。ただし2019年比では総合でマイナス0.1%だった。

立地別にみると、中心地域は総合で11.5%増、周辺地域は7.8%増となった。国内外の旅行客などの来館によって、とくに中心地域の大都市が13.0%増と好調だった。旅行客やオフィスワーカーの飲食需要が高いターミナル駅周辺のSCや地下街がとくに好調だった。

地域別に見ると、最も伸長率が高かったのは九州・沖縄で、総合10.9%増、中心地域では15.4%増となった。インバウンド客の来館が多く、飲食が好調だった。

また業種別にみると、「ファッション」は月後半から気温が低下したことで、アウターなどの重衣料やブーツなどの冬物商材が稼働した。一方で、気温が急激に低下したことで秋物商材の需要が低く、余剰在庫を心配する声がきかれた。「医薬品」はインバウンド需要が高く、「化粧品」は季節物の限定コスメが好調だった。「飲食」は会社などの飲み会需要が復活してきている。気温の低下により鍋物や熱燗など、温かいメニューが稼働した。

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