三菱地所news|「(仮称)天神1-7計画」の概要を発表
三菱地所(株)(東京都千代田区、吉田淳一社長)は、福岡県福岡市中央区天神一丁目において計画中の「(仮称)天神1-7計画」が「天神ビッグバンボーナス」の認定を受けたことを受けて 8月30日(火)、その計画概要を発表した。
天神ビッグバンボーナスとは、天神の魅力向上に資する一定の要件を満たし、魅力あるデザイン性に優れたビルとして認定し、それに応じてインセンティブを付与する制度。
天神ビッグバンとは、規制緩和などを活用して民間ビルの建て替えを促進することで、天神地区に新たな空間と雇用を創出するプロジェクト。国家戦略特区を活用した航空法高さ制限の特例承認を獲得した機を逃すことなく、さまざまな施策を組み合わせることで、耐震性が高く、感染症にも対応した先進的なビルへの建て替えを促進し、安全安心で環境にも配慮した魅力的なまちづくりに取り組む。天神ビッグバンエリア(天神交差点から半径約 500m)の建築確認申請件数は52件となっている。
「(仮称)天神1-7計画」の特徴は4つ。
第1は、魅力あるデザイン性に優れたビルであること。
都市と自然が調和した都市空間の形成を目指し、建物外装に、MEC Industry(株)が製造する九州産材の CLTのパネルと植栽を有機的に配置した建築デザインとする。渡辺通りに面する敷地南西側の建物低層部には、V字柱と吹き抜け空間をつくり、シンボリックでランドマーク性の高いデザイ ンを実現する。
CLTはCross Laminated Timber(直交集成板)の略で、木の板の層を各層で互いに直交するように積層接着した大判パネルのこと。
第2は、環境に配慮した建物計画であること。
CLT の使用により、炭素固定による地球温暖化防止に貢献する。この建物の使用電力を全て再生可能エネルギー由来とする。建物低層部に豊富な緑量の植栽を計画し、自然と共生した都市空間を創出し、ヒートアイランド現象の緩和に寄与する。
第3は、歩行者ネットワークの強化と憩いのある空間づくりをすること。
敷地南側に、渡辺通りとふれあい広場をつなぐ約500㎡の地上広場を、天神地下街とつながる敷地西側に約300㎡の地下広場を整備する。また、敷地北東側にシンボリックな緑化柱を配した地上広場を創生する。
第4は、「感染症対応シティ」や「Fukuoka Art Next」に向けた取り組みをすること。
福岡市が進める「感染症対応シティ」の実現に向け、オフィスへの自然換気、広場等への Wi-Fi 提供による通信環境の充実などに取り組み、ポスト・コロナに対応した安全安心な街づくりを推進する。また、彩りにあふれた街を目指し、屋外にパブリックアートを設置し、「Fukuoka Art Next」の推進に寄与する。
Fukuoka Art Next とは、福岡市美術館や福岡アジア美術館のこれまでの取り組みをさらに発展させ、彩りにあふれた街を目指すプロジェクト。アートの力による都市の成長と生活の質の向上の好循環を創り出し、「人と環境と都市活力の調和がとれたアジアのリーダー都市」を目指す。
■(仮称)天神1-7計画
所在地/福岡県福岡市中央区天神一丁目326番1他(地番)
敷地面積/約4640㎡(約1400坪)
建築面積/約3930㎡(約1190坪)
延床面積/約7万4020㎡(約 2万2390坪)
建物高さ/91m
階数/地上20階、地下4階、塔屋1階
構造/地上:鉄骨造、地下:鉄骨鉄筋コンクリート造
用途/事務所、ホテル、店舗、駐車場
着工/2023年7月(予定)
竣工/2026年3月(予定)