ニトリの小型店「シティ・ニトリ」のごとくプランタン銀座に450坪でオープン
「ニトリプランタン銀座店」がオープンした。
先週土曜日の4月24日午前11時。
その店名の通り、百貨店の「プランタン銀座」本館6階。
似鳥昭雄社長はいま、日経新聞『私の履歴書』でブームに近い注目を集めている。
その注目の的での銀座店オープン。
ただしこの店の売場面積は約450坪。品揃えも約3000SKU。
ニトリは2000坪、1500坪、1000坪の3サイズの店舗を国内に346店展開する。
だからこの店の広さは第4の都市型フォーマットを意味するのかもしれないが、品揃えも標準の1万SKUの3分の1。
東京都内への出店は20店目だが、百貨店内やターミナル立地の都心型店舗としてはプランタン銀座が初めての、いわば実験店。アメリカのターゲットでいえば「シティ・ターゲット」のようなフォーマット。つまり「シティ・ニトリ」。今後、東京圏をはじめとして、大阪圏・名古屋圏で、10年間に30店以上の都市型店舗を展開する。
フォーマットで言えば、「ニトリ・デコホーム」があるが、こちらは都心駅前の商業地域やショッピングセンターでのテナント出店が中心。
マルチ・フォーマットで郊外大型店出店中心主義から、都心型の「シティ・ニトリ」と「ニトリ・デコホーム」を加えてマーケットシェアを高めていく。
その都心型のために新しいホームファッションブランド「NITORI QUALITY LINE」を開発し、売り出した。
キーワードは「より上質なコーディネート」。自ら「中価格帯」と称する家具の開発と販売は一昨年からスタートしているが、「NITORI QUALITY LINE」はその家具に合わせるホームファッション商品群。ニトリがいう「中価格帯」は故渥美俊一先生の定義するアッパー・ポピュラープライスからモデレート・プライスに当たるものだろう。
低価格帯を意味する「ポピュラープライス」にはロワー・ポピュラープライス、ミドル・ ポピュラープライス、そしてアッパー・ポピュラープライスがある。その上のゾーンがモデレート・プライス、その上のゾーンがベター・プライス、最上級がベスト・プライス。
ニトリのレギュラータイプがロワー・ポピュラープライスとミドル・ポピュラープライスの店舗だとすると、こういった場合、本来ならばアッパー・ポピュラーを中心にミドル・ポピュラーとモデレートプライスをミックスするのが、セオリーだろう。しかし、今回のフォーマットは百貨店内立地だから、それに合わせて、モデレート・プライスを中心に、アッパー・ポピュラーを合わせた、あるいはアッパー・ポピュラーを中心にモデレート・プライスをくjわえたか。ベター・プライスまでは広げていないだろう。
商品情報は公式ホームページのニュースリリースをご覧いただきたい。
価格は1個当たり2700~9200円。ニトリの従来プライスに比べると、2倍から4倍ほど。しかし開発輸入によって、ナショナルブランドの半額クラス。
ニトリホールディングスの店舗数は今年2月期決算時点で国内346店、海外27店。その2月期決算は、売上高4172億8500万円(前年同期比7.7%増)、営業利益663億700万円(同5.1%増)、経常利益679億2900万円(同7.0%増)。2016年2月期には国内で40店、海外で14店舗を純増するが、その中で「シティ・ニトリ」と「ニトリ・デコホーム」も、大いに成長に貢献するに違いない。
キーワード;ニトリ デコホーム シティ・ターゲット