セブン・中東エリア進出とローソン・年内フィリピン出店、ファミマは?

 7-Eleven, Inc. とSEVEN EMIRATESINVESTMENT L.L.Cとがアラブ首長国連邦における店舗展開のマスターフランチャイズ契約を締結。

（株）セブン&アイ・ホールディングスは、完全子会社である7-Eleven, Inc.（本部：米国テキサス州ダラス）と、アラブ首長国連邦（以下UAE）とのマスターフランチャイズ契約によりセブン-イレブン店舗の展開を開始する。1号店は2015年夏、ドバイ首長国を予定。順次出店エリアを拡大する。

セブン-イレブンは世界16カ国・地域に約5万3000店を展開している。
中東地域への出店は初めてとなる。

● セブンｰイレブン海外展開（2014年3月末）

UAEにおけるセブン-イレブン運営会社は、5月28日設立に設立された『SEVENEMIRATES INVESTMENT L.L.C』があたる。
UAEのカリファ大統領の孫にあたるザイード王子が代表者として就任。将来的なフランチャイズ展開も視野に入れる。

事業展開では、（株）セブン-イレブン・ジャパンと7-Eleven,Inc.が、 出店準備段階からドミナント出店、チームマーチャンダイジング、単品管理等のノウハウをもって支援する。

【アラブ首長国連邦におけるセブン-イレブン運営会社の概要】
1.会社名　　SEVENEMIRATES INVESTMENT L.L.C
2. 設立日　　2014年5月28日
3.本社所在地　　アラブ首長国連邦ドバイ首長国
4.代表者　　シェイク・ザイード・ビン・ソルタン・ビン・カリファ・アル・ナヒャーン王子

一方、海外戦略に後れを取ったローソン。

フィリピンの小売大手Puregold Price Club,Inc（ピュアゴールド・プライスクラブ、マニラ市／以下「PPCI」）と合弁会社を設立し、2014年中にフィリピンに「ローソン」を出店すると発表。

ローソンは、PPCIが2014年5月30日(金)に設立した「PG Lawson,Company,Inc」(マニラ市／以下「PG ローソン」)に出資する。その後2014年7月に合弁会社となる予定。

ローソンの持つコンビニ運営ノウハウや商品開発力と、PPCIの持つ地域に密着した商品調達力、店舗開発力を活かし、フィリピンの地域特性にあった「ローソン」店舗を展開する方針。

2014年中にオープン予定の1号店を皮切りに、2020年度までに500店舗を出店したいとする。

ローソンの海外出店国は、中国、インドネシア、ハワイ、タイに続き5カ国目。

 ●ローソンの海外展開（2014年2月末）

そして早くから海外展開を進めた純国産コンビニのファミリーマート。

1988年に台湾へ初出店。その後米国、韓国、中国本土、そして東南アジアへと海外出店を加速させる。

2014年2月末現在、国内店舗数1万0547店に対し、海外店舗数は1万3075店と、2500店余り多い。

ただし、韓国市場から撤退を表明。

25％出資する現地法人、ＢＧＦリテール（ソウル市）が韓国取引所に新規株式公開（ＩＰＯ）した時点で、ファミマは全株式を市場で売却する。撤退理由は「出店や営業時間などＦＣビジネスに関する規制が強まっているため」だが、現地法人との経営戦略方針の溝ともいわれる。

ファミマは海外で最大の店舗ネットワークを失うことになった。1990年に韓国に進出し、セブン-イレブンを上回る韓国首位のコンビニチェーンに育てただけに、痛い。

ファミマの海外戦略の見直しは必須。　
　

●ファミリーマート海外展開（2014年2月末）

 セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート。日本国内の飽和状態に備えて、海外出店競争が過熱する。

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