Weekly Review|11/1スタート「新免税制度」、各社の対応
商人舎流通スーパーニュース編集長 山本恭広
11月1日(日)から外国人旅行者向け消費税免税制度の「リファンド方式」がスタートする。従来の「購入時に消費税分を免除する方式」から、購入時に税込みで決済し、出国時の税関確認後に消費税相当額を返金する「リファンド方式」へ全面移行する。

10月26日(月)から10月30日(金)に公開された流通スーパーニュースでは、家電量販店の取り組みを報じた。ヨドバシカメラはターミナル駅そばの主要11店舗に専用カウンターを設置し、自社グループ以外の加盟店で購入した商品の還付手続きにも対応する。インバウンド向け還付拠点としての機能を強化する戦略だ。
ヤマダデンキは、免税プラットフォーム事業者のデジタル還付サービスを導入し、パスポート情報の読み取りや還付申請の効率化を進める。
百貨店は、大丸松坂屋百貨店が訪日客向けに新制度への移行を案内し、出国確認後に還付を行う仕組みを整備した。三越伊勢丹グループも館内の免税カウンターを活用しながら新制度へ移行する。百貨店は従来から免税カウンターが集客機能を担ってきた。
これは家電量販店や百貨店だけの話ではない。京都や大阪、東京など訪日客が集まる観光立地の店舗も同様に制度変更への対応が完了している。

たとえば、イオングループは、首都圏、近畿圏、東北などインバウンド商圏にイオンモールなどの施設を展開していて、テナントには免税対応専門店も多い。そのため、リファンド方式の購入フローを公開しており、グループ全体で新制度へ移行準備をしてきた。
免税サイト上で新制度対応を案内しており、既にリファンド方式を前提とした運用フローを公開している。
新制度は、ドラッグストア、コンビニエンスストア、スーパーマーケットまで含め、インバウンド対応のあり方そのものを見直す転換点になる。家電や高級ブランドだけでなく、日本の菓子、抹茶商品、サプリメント、化粧品、医薬品などは人気商品だからだ。
従来、化粧品や食品などの消耗品について特殊包装が必要で、一般物品と消耗品の区分管理も行わなければならなかった。
しかし新制度ではこうした仕組みが見直される。食品や日用品を扱うドラッグストアや食品スーパーでは作業の簡素化になる。一方で還付方法の案内や多言語対応など、新たな接客業務が発生することになる。
11月1日以降、購入後「いかに簡単に還付を受けられるか」の利便性が顧客満足度を左右するポイントになりそうだ。
